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19-1・チーム会議

 僕と真田さんは、今日から藤原くん達と一緒に住むことになる。僕は吉見くん&鷲尾くんと相部屋。真田さんは土方さん&沼田さんと相部屋になった。


「なんで、ふーみんがリーダー?納得できないんだけど」


 真田さんは納得していないんだけど、僕と沼田さんが「仲間を集める為には知名度が必要」と宥める。


「まぁ・・・尊人くん達がそこまで言うならいっか」


 僕が藤原くんの思惑を覆したので機嫌が良くて、「藤原くんがリーダー」については不満なりに受け入れてくれた。

 僕と真田さんが荷物を運び入れて寝床を確保したあと、今後の方針を打ち合わせる為に、皆で広間に集まった。


「どうやって、仲間達を集めるか?・・・だね」

「10人くらいは集めたいね。安藤(あんちゃん)もこっちに呼びたい」


 僕がお題を出して、真田さんが補足を入れる


「町や村を回るのが確実なんだろうけど、それじゃ時間がかかっちゃうね」

「行っても空振りの場合もあるよな」

「もう少し情報が欲しいね」

「行商で町から帝都に来ている人に聞いてみる?」


 沼田さん、鷲尾くん、土方さん、吉見くんが意見を出してくれるけど、名案は無い。やはり、あちこちの町に行って、時間を掛けて探すしかないのだろうか?


「宿場町なら2日間あれば往復できるから、とりあえず手分けして行ってみる?

 西の宿場町は行ったばっかりだから、スルーして良いと思うけど」

「アーズマの町は秘境(ヒキョー)者狩りが盛んだから、

 東の宿場町は手分けして少人数で行くのはちょっと危険じゃね?」

「そもそも論としてさ、転移してから20~30日くらい経過してんだからさ、

 俺達みたいにフリーで動き回れてる奴ばっかりじゃないよな」

「なるほど、秘境者狩り喰らって、どっかの騎士団に入った奴だっているかも」

「大半が生活をする為に、冒険者してるか騎士団入りしてるってことね」


 各都市に行ったら、冒険者ギルドを物色するか、騎士団を観察する。この案は悪く無さそうだ。


「史弥を旗頭にした『藤原組』。代紋は下がり藤。

 若頭は俺。舎弟頭は鷲尾、吉見と源と土方と沼田と早璃は舎弟。

 これでどうだ?」

「・・・・・・・・・・・・ん?」×たくさん

「近藤(こーちゃん)、何の話?」


 ずっと黙ってた近藤くんが口を開いたんだけど、言ってることがよく解らない。


「え~~~と、姐御が空席なのは安藤さんを呼ぶ予定ってこと?」

「尊人くん、真面目に質問しなくて良いってば!」

「史弥をトップに据えて各地に檄文をバラ撒くのだ!」


 ああ・・・なるほど。既に組織がある感じにして、あちこちの町に「集まれ」ってチラシをバラ撒いて帝都に集まってもらうってことね。これはこれで、リスクはあるものの、悪くない意見だと思う。だけど、近藤くんが言うと、何故かズレているように感じてしまう。


「愛美との合流は後回しにする」


 しばらく黙って話を聞いていた藤原くんが口を開いた。


「えっ?なんで?居場所はハッキリしてるんだよ」

「居場所がハッキリしているからだ。

 徳川(チート)の保護下ってのは気に入らないが、少なくとも危険は無いだろう」

「ヒドくね?藤原(ふーみん)に会いたがってたんだよ」

「そんなもん、多数決で現実世界に帰った後で、いくらでも会ってやるよ」


 安藤さんは気の毒だけど、藤原くんの言うのは正しい。確かに、さっさと多数決を成立させれば、現実世界で再会できる。あと1人で多数派になるなら安藤さんを迎えに行く価値はある。でも今は、1人の為に動くよりも、どうやって複数人と纏めて合流するかを優先させるべきだ。


「ねぇ、藤原くん。

 君の特殊能力って、反対派の意見を強制的に変えることはできないの?」


 藤原くんの特殊能力・ルーラー(支配者)は、威圧的なオーラで干渉範囲の人間の行動を強制支配する。僕が藤原くんに斧を振り下ろす直前で動けなくなったのは、ルーラーの干渉下に落ちてしまったから。範囲を狭くして強制力を強めるパターンと、強制力は弱いけど広範囲を支配するパターンで使い分けられるらしい。


「試したことが無いから解らんが、行動は強制できても、

 脳ミソの中までは操れねーだろ。

 オマエ、ついさっき自分が喰らったのに解んねーのか?」

「ああ・・・そっか、そうだね」


 支配下に落ちたのは体の動きだけで、思考に変化は無かった。


「オマエ等の話を総合すると、

 ①宿場町で情報収集

 ②可能性がありそうな情報なら町に行って冒険者ギルドか騎士団を観察する

 ③ある程度人数を集めたら、各都市に『集まれ』のチラシをバラ撒く

 ④チーム名は『藤原組』で代紋は下がり藤

 大枠で纏めればこんなもんだな」 

「えぇっ!?」×たくさん

「④も採用なの?」

「だが、その前に一つ問題がある。

 中坊(早璃)と源。オマエ達の戦力がアテになるのかどうか、俺達に証明しろ」


 既存メンバー同士は、互いに優秀さを知っている。だけど、僕はトロールにブン殴られて気絶した&特殊能力を使わずに藤原くんを追い詰めたけど負けた・・・のみ。真田さんに至っては、大泣きと二日酔いの実績しか無い。


「俺は、浩二と土方と鷲尾を連れて、東の宿場町に情報収集に行く。

 吉見と沼田は、町に残って『下がり藤』の隊旗を発注しろ!」

「えぇっ!?作るの?」×たくさん


 皆が驚く中で、近藤くんだけは嬉しそうにサムズアップをしている。


「中坊(真田)と源には明日から3日間くれてやる。

 ホブゴブリン討伐以上の難易度の依頼を3つ以上クリアさせろ!」


 唐突に、ボスからのお題が出た。


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