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このリヴァイスという異世界、かなり何でもアリ。
基本は剣と魔法のファンタジーな世界ですが、
大昔から召喚者なんて呼んでいたせいで技術の発展が歪になっている模様。
魔導回路とやらをバリバリに使っているハイテク魔導具とか、
明らかに場違いな高性能魔導銃とか。
元々、魔導のチカラを使った武具は稀に存在していたそうです。
魔導剣や魔導弓などの伝説的な武具ですね。
そして順調に発展してきた魔導技術は魔導武具をも発達させて、
伝説級武具の劣化コピーちっくな複製の製造や、
性能控えめながらある程度の魔導武具量産が可能なほどの技術的高みに到達。
まあ、為政者が際限無い技術発展を許すかどうかは、また別問題ですが。
とにかく、召喚者のアイデアを実現出来るほどの技術は整ったわけで、
そんな経緯で生まれた魔導銃は、
魔物との闘いやら戦争やらの歴史を経て、独自の進化を遂げたそうです。
① 実弾式魔導銃
いわゆる弓の発展系で、弾頭となる何らかの物体を魔導のチカラで飛ばす武具。
弾頭としてはちょいと軟めだけど魔導付与しやすいミスリル弾とか、
ガッチガチの弾芯強度でブチ抜くアダマンタイト弾とか、
何だか異世界浪漫溢れまくりですな。
射出の方法を工夫することにより、魔法力の低い射手でも使用可能。
この異世界リヴァイスで最も普及しているタイプの魔導銃だそうです。
② 魔弾式魔導銃
こちらは魔法の杖の発展系で、炎弾や水弾など魔法そのものを飛ばす武具。
様々な効果が付与された魔法弾を魔法力で強制追尾させたりと、
かなりやりたい放題の魔導武具だそうですが、
もちろん自在に使いこなすには使用者本人の高い魔法力が必須。
魔導銃上級者向けであり、熟練の達人は距離や相手を問わず無双可能だとか。
あー、まさに今の状況がそんな感じですよね。
ってことは、あの狙撃手は魔弾式魔導銃の熟達した使い手ってことですか。
「……よく分からないのです」
「先ほどウェイトさんを治療した際、胸の穴からこれが……」
……うぇっ、何すかソレ!




