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07.兄の高校

蓮と安奈、そしてソラは歩いてショッピングセンターへと向かっていた。


もちろん、ソラの回りにゾンビが近づいてくることはない。

どんなにゾンビの大群がいても、ソラが通るとソラを避けるように割れるのだ。

まるで聖書にある『モーセの海割り』に似た現象だった。


異世界の話を教えてもらい、ソラの力のことを知っている蓮や安奈でさえ、何度見ても信じられないのだ。


そしてしばらく歩いていると…

「あ。あれ兄たちが通っている学校だよ!」

そういうと蓮も安奈も興味深々だった。

「え?ヒロ兄の高校ってこんなトコなんだ。しらなかった。」

「そうだよぉ~!ちょっと探検してみる?」

「「え??」」

この世紀末となった世界で、兄の高校を軽いノリで探検してみる?

と提案してきたソラに、蓮も安奈も驚愕な顔をしていた。


学校の中に入ってみると、生きてる人間の気配はなかった。

教室全てをくまなく探したが誰もいないようだったので、帰るために外にでると屋上に人影を感じた。

「ソ!ソラさん!!!!屋上に!!!!」

「うん!私も感じたよ!どうしたら屋上行けるかわからないし登っていこうか!」

「「え?」」

すると、蓮と安奈の驚きの声を無視してソラは二人の手をとったまま…


壁を走り始めた!!!!


――

~屋上~

「子供??」

屋上から下を見下ろしていたのはこの高校の生徒数名と、なんとか避難してきた大学生の二人組だった。

「っち。助けじゃねぇのかよ。子供にやる食料なんてねぇよ。ほっとけ。」

そう言い放つのだ大学生の男性だった。

「…この食料は博人たちが命がけでもって来てくれたもんだよ?それを…」

高校生の一人が反論するが大学生たちは自分たちの優位を崩そうとはしなかった。

「そんな博人君だっけ?彼ら戻ってこないじゃん?もう食われちまったんじゃねぇの?」

「もうやめてよ!」

そう言い放ったのは少しギャルの女の子だった。

そんな話をしていると・・・・

「っと!ついた~。」

「「「「え?」」」」

急に下からぴょんと飛び出してきたのだ。

驚かないほうが無理である。


「な、なんだ?君たちは?」

「あ!怪しいものではありません!少し聞きたいことがありまして!」

いや!怪しすぎるだろ!

そう突っ込む人は今のところいなかった。

「あの。ここに高野博人という人物はいませんでしたか?」

すると、高校生のメンバーたちが大きく反応した。

「・・・・・どうして探しているの?」

いぶかしむ面々をみてもう少し説明が必要だなと悟ったソラはさらに話始める。

「このお二人は高野博人さんの弟と妹で、博人さんのご兄弟なのです。」

「「「「おぉ・・・・」」」」

その瞬間一気に警戒がとける。

「それと私は、吉沢ソラといいまして・・・・。吉沢拓馬の――」

すると、最後まで言い切る前にギャルの女の子が迫ってきた。

「拓馬様の妹さんですの???」

あまりの剣幕に、さすがのソラも少しビビっていた。

「え?あ…はい・・・・・二人がどこにいるのかを教えていただきたく・・・・」

するとどこか複雑そうな顔をした高校生たちが語り始めた。

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