3rd SNOW “若い”戦い方
いやー………中々執筆できるタイミングがwww
遅くなり、申し訳ありません、ここからペースを上げていきます。
登場人物紹介を今回から、やっていきたいと思います。(続編なので「雪女JK」で出てきた登場人物のその後も書ければいいかとも思ってます)
初回は主人公の凍子です。
雪宮凍子 16歳 雪女(次期当主) 聖宗女子高1年C組 7月7日生まれ O型 身長170センチ B86W55H85 好きな食べ物 チョコアイス 趣味 格闘ゲーム、ファッション
本作の主人公兼ヒロイン。
端正な顔立ちに加え、後ろ髪の整った短めの白い髪に赤い目が特徴。
前作の主人公である氷華と晴夜の間に長女として生まれ、次期当主の証である「真白い肌に赤い目」を有した、いわゆる“アルビノTマイナス”の雪女。
幼少期から期待されて育ったため、人を惹きつけるカリスマ性も秘めており、クラスではボス的な存在になっている。
ただ氷華の意向で一般家庭のように育てられたため、感覚は庶民的で弱い者いじめは絶対にしない、人間性も優れている。
性格は明朗快活で社交的、その一方で懐が深く優しい気質の持ち主。
しかし一方で、戦闘面では経験の浅さが目立つ場面もあるが、「雪女史上最強」と目されるだけ妖力値が頭抜けているため、カバーはできている。
氷華曰く、面倒臭がりなところが玉に瑕とのことらしく、書類整理だけは苦手とのことである。
さて、鳳雪戦が幕を開けた。
凍子は雪子に向かって技を放っていくわけだが、高威力技をいとも簡単に雪子にいなされていた。
それを観客席で見ていた氷華は、というと。
「あー………出ちゃったか、悪いクセが………」
「悪いクセ??」
隣にいた冬菜が嘆く氷華に問い正した。
「最初から全力を出しすぎる、そういう悪いクセ。今は妖怪の出現が止んでいるから………戦闘の経験が浅いの、凍子は。簡単に言っちゃえば脳筋の戦い方。まったく、私との模擬戦でもそれをずっとやってたから………ツケが出てきてるね、何回抑えて、って教えてもこうだしさ………平和な世の中が災いしちゃった感じ。」
「あー………それは致命的ですね………確かに一気に決めたいならそうすればいいんですけど、相手が相手だから無謀もいいところですよね………」
「そう、御当主様相手に最初から全力投球は相手が悪すぎるの。でもだからって抑えていても勝てない………若い戦い方を、どう修正するか、それに掛かってる………」
氷華は冷静に試合を解説しながら、我が子の戦いの無事を見守るのであった。
そしてリングでは。
(うーん………やっぱ強いなあ、御当主様は………でも、だからこそ燃えてくる!!)
凍子は心配している氷華の心情も意に介する様子など微塵も感じられないが、今のままでは手詰まり感が否めないのも正直思っていた。
一方で雪子は、大人の余裕を醸し出していた。
2人の能力値に大きな差はない、しかし経験量が違っているのもまた事実だ。
せいぜい妖力の低い妖怪程度しか討伐していない凍子に対し、雪子は実戦経験が豊富、その差が歴然であった。
「…………そんなものか? 凍子よ………まだまだ、ワシの領域には及んではいないようじゃな………?」
雪子はそう言って、氷のナイフを大量に生成して凍子に投じた。
だが凍子も凍子で、瞬時に鎧を生成してこれをガードした。
「いやー、やっぱ強いなぁ、御当主様は!! でも………発想は自由、つまりこういうこと!」
凍子は手から冷気を放ち、空気を割った。
「ほう………そこからどうする気じゃ?」
「それに気を取られてると………逃げれないよ? 爆ぜよ、空気のガラスよ!! 『燐光の氷牢』!!」
割れた空気が、窓ガラスを破壊するかのように飛び散ったと同時に眩い光が雪子を襲った。
覆った目の視界が解けると、雪子は薄い氷の箱に閉じ込められていた。
「!! なるほど………考えたな、凍子よ………」
「これで終わりじゃないよ、もちろん………!! 召喚獣『異次元の手』!!」
やや歪な箱から、無数の手が生えてきた。
「………面白いではないか………どれ、迎え撃ってやろう。」
雪子も応戦する構えだ。
「タコ殴り………行っちゃえェェェーーーーー!!!!」
凍子の合図と同時に繰り出されるラッシュ、雪子も無数の雪の結晶を瞬時に作り出して迎え撃った。
派手な光景に、観客席の雪女達のボルテージは一気に高まったのであった。
次回、2人が「閻魔眼」を撃ち合う回に。
次回の紹介は氷夏梨です。
第1章終了まであと3話、お楽しみください。