クルマ旅
アオホリ街を出て3時間がたった
ハーンとサチさんは俺の500年前の人間だと言う事に触れて来ない かなり気を使わせているみたいだ
ずっとご飯の関係の話をしている
『サチさんは結構な量のご飯食べるよな でも。僕の方が食べるけどな』
『そうですか 私の方が食べてると思いますけど』
『ん! 僕よりサチさんの方が食べる?』
『はい』
『サチさんお昼ご飯で勝負だ!』
『受けて立ちます』
こんな感じで俺の生い立ちの話を、しないようにしてくれている
『そういえばリョウ』
『ん?』
『ビックリしたな、500年前の人間だって話 僕、思考停止したよ』
あれっ?
『私も驚きました ウチュウって言うところから落ちてきたなんて 昔の道具って凄いですね』
あれっ?
気を使われていない?
『僕、思ったんだけど ❛ 気 ❜って言うのを使えるって事は、この前聞いた500年前に絶滅したって言う龍族の生き残りなんじゃないか?』
そして、タマが
『なるほど! ハーン良い事を言ったのじゃ』
『でかい玉は、❛ 気 ❜を使う龍族と言うのは、自分より他人を守ってすぐに死んでしまうから、生き残りはいないのではないかと言っていたのじゃ』
『過去から飛んで来たならリョウが❛ 気 ❜を使う龍族と言うのも納得できるのじゃ』
『凄いです ハーンさん』
『フフッ』
気を使われていると言うのは俺の気のせいだったようだ 俺の生い立ちよりご飯の話の方が興味があっただけのようだ
とりあえず気を使われていなくてよかったけど 生まれる前の記憶の事にしても、500年前の人間と言う事にしても、タマはともかくハーンとサチさんは大騒ぎしないな 俺が逆の立場なら「バケモノ! 変態!」とか思ってしまいそうだけど
俺が気にし過ぎなのかな?異常な事柄ばっかりだと思うけどな
まっ 普通に接してくれるのはありがたい
それからしばらく進んだところで良い物を見つけた
ブレーキを踏んでクルマを止める
『ぬっ? なんじゃ』
『お昼ですか?』
『よしっ! 沢山ご飯を狩るぞ』
『上薬草の葉を見つけたんだ! 摘んでいくよ』
『ついでにお昼にしよう』
そして、俺は上薬草の葉を摘む かなりの量がある ジャンさんから薬研を貰って来てあるし使い方も南の街にいる時に教えて貰っているから上薬草を作れる
ハーンとサチさんは狩りに出た
1時間後 サチさんが見た事のないモンスターを2体狩ってきた 拳で倒したようでギズが無い 西の街の兵士長ジルさんにもらった、食べられるモンスター本で調べる
牛と言うモンスターのようだ 焼いても煮込んでも美味しく食べられるようだ
ハーンは牛のモンスター1体
走るスピードが違うから移動範囲の差が出たようだ しかし、枯れ葉と枯れ木を一緒も拾って来てくれた ありがたい まだ、クルマに焚き火用の枯れ木と枯れ葉はあるが拾える時に拾っといた方が良い
俺は、摘んだ上薬草の葉をクルマに入れた そして、ハーンが拾って来てくれた枯れ葉と枯れ木で焚き火を作る
その間にハーンとサチさんは牛のモンスターを処理して食べやすい大きさにしてくれた
みんなで、鉄の串に刺して焼く
『サチさん 勝負だ!』
『負けません!』
ハーンとサチさんは焼きながら焼けた肉からどんどん食べて行く 俺は鉄の串に肉を刺して焼く
そして、あっという間に牛のモンスター3体が無くなった
凄い
俺は串一本食べた 元々お昼は食べないからお腹一杯だ
ハーンとサチさんの勝負は目の前にある肉をどんどん食べただけで数を数えなかった為に、わからなかったそうだ
サチさんはお昼寝
ハーンは筋トレを始めた
俺はタマと上薬草を作る 薬研で上薬草の葉をビチョビチョに潰し、口に入るくらいの団子を作る 5個出来た 干してちゃんと固まったら上薬草の完成
2時間ぐらいかかる為クルマの中で干す事にする
『ハーン サチさん出発するよ』
『はい・・・』
『おう』
焚き火に水をかけてしっかり火を消す
出発
途中タマが上薬草の団子をひっくり返してくれる
それから、2時間ほど進んむと道の真ん中に人が立っているのが見えて来た
アオホリの街は近くの村としか交流が無いと言っていた その為、道中に人と会うとは意外だ
見ると兵士みたいだ
ん? なんか見覚えがあるような
しかし、それよりも俺より先にタマが気づかないとおかしいな
『タマ 人がいるんだけど』
クルマの後ろの方で団子をひっくり返しているタマに言う
『何じゃと!?』
『熱源を感じ無いのじゃ! 人間じゃないぞ!』
《!!》
クルマを急停止させる
俺達は武器を持ちクルマから降りる
兵士がこちらへ歩いてくる
『あなたのせいで怒られました』
ありがとうございました




