リョウ?
南の街の特務と戦ったその後、上半身裸だった男はちゃんと服を着て、西の街の外で一緒に戦った女兵士と話していた
『確か、南の街の特務隊は調査を得意としているが、戦ってもB級兵士ぐらいの力があるチームだったな』
『そう、それでね特務隊の人は家族とか友達にも自分が特務隊だと内緒にしてるから誰も誰が特務隊とか、わからないんだよ』
『だから滅多に会えない人にあったんだよ』
兵士はそれにしては、アッサリ補足されてたと思っていた
戦う力はB級兵士以上はある だが、動きがおかしい 何度も単調に林の中を移動し俺達に待ち伏せを許すとは、お粗末だ
『それで、アイツは英雄?』
『うん 1年ぐらい前、13才でトラのモンスターを退治して南の街を守った英雄』
『帝をもらうかもって言う噂もあったんだよ』
『13才で! 何者だあいつは?』
『さぁ? 頬にキズがあって 確か名前は・・ショウ? リュウ? みたいな感じ』
この男の兵士は1年前まで兵士長だった 1年前に、確かに南の街の近くにトラのモンスターが出て討伐の報告があった事を思い出した しかし、英雄はともかく一般人の討伐協力の報告はなかったはず
そんなあまり無い事があれば覚えてるはずだ
『それよりどうするの 1年前に東の兵士が西に潜入してた事と、今も潜入してるかもしれないって事 調べるの? 特務に任せれば』
『バカを言うな自分達の街の事だ それに、1年前に潜入されてたなら、俺が兵士長だった時だ 特務よりもわかる事が多いはずだ』
『でも、赤い髪の奴なんていっぱい居るしね』
《 ! 》
1年前に赤い髪・・・
まさか・・
この後、元兵士長は女兵士と別れて1年前の資料を読もうと役場に入った しかし、資料が何もなかった 元兵士長である自分が書いたはずの資料がない
書いた記憶もある
赤髪はあれ以来目撃されてない
元兵士長は役場内に他の潜入者の存在を確信した
そして、休みだったハーンを呼んで豊穣の女神エセノの薬屋ヘ行った
『すいません忙しところ』
『良いわよ それよりどうしたの二人で来るなんて珍しい』
『僕もわからないんです』
元兵士長はエセノとハーンに今日、特務に聞いた事を話し、1年前のエセノとハーンを襲った赤髪が東の街の潜入者だったのではないかと言う予想を二人に話した
エセノとハーンは驚いた
しかし、二人には赤髪が東の兵士かは、わからない
それよりエセノにとってはリョウだ!
『赤髪よりリョウの事は何かわからないの?』
『リョウ?』
『赤髪が泥棒に仕立て上げた子よ 家が焼かれてどこに行ったかわからなくなった』
『あぁ そういうば』
元兵士長はリョウと言う子供がいた事を忘れていた あった事はない上に、ハーンやエセノの事柄が大き過ぎて記憶からなくなっていた
しかし、リョウと言う子供の事を思い出して見れば疑問が出てくる
なぜ、赤髪がリョウを泥棒にしようとしたのか もしくは命を狙ったか リョウと言う子供が生きていれば何かわかるかもしれない
『役場にあるはずの赤髪がリョウ エセノさん ハーンを襲った資料がなくなっていました』
『それは・・・?』
『今も役場の中に東の兵士が潜入してるかもしれません』
『えっ!』
『えっ!』
『俺はリョウと言う子供にあった事がありません 焼けた家には行きましたが、どんな人間かわからないので教えてください』
『分かった』
『リョウは13才で黒髪 左頬にキズ 162センチ 基本的に緑の服を着ていたわ』
『あと、常にナイフを持っていた』
左頬にキズとナイフに元兵士長は引っ掛かった ほんの数時間前にその特長の人間にあったばかりだ
しかし、名前が微妙に違うし体格も違う それに、南の街で英雄とまで呼ばれるほどの強さを持った人間が西の街に出入りしてたら知っているはずだ
ここでハーンが初めて話した
『あの〜エセノさん、それは1年も前なので今は14〜15才になってます』
『あっ そうね 身長も伸びたかもね』
元兵士長は2人に確認する事にした
『リョウと言うのは戦う力はあるのですか?』
ハーンが応えた
『はい 僕が言ってもわからないと思いますが、強いです』
エセノも、うなずいていた
元兵士長は、最初からハーンへの評価は他の兵士達と違う ハーンは剣同士の戦いは誰にも勝てないが、ルール無しならB級兵士にも負けないと思っている
その為、雷帝の推薦でC級兵士になる時も反対しなかった 弱くすぐに死んでしまいそうな奴なら雷帝の推薦だろうが直接行って反対する
『エセノさん ハーン さっき言った、今日あった南の街の特務がその特長にピッタリあいます』
『えっ!』
『えっ!』
『黒髪 左頬にキズ ナイフを使っていました ただ、名前がショウかリュウだと聞いたので微妙に違うから、別人かもしれませんが』
『その人は今どこに!?』
『わかりません』
『そう・・・』
ここでハーンの目に力がこもった
『僕が南の街ヘ行ってリョウを探します』




