逃げる
タマの声に俺とサチさんは足を止めた
『何を見つけたの?』
『ユウ達じゃ』
『えっ やった』
ユウ君は象のモンスターに壊滅された村の人を守りながら南の街を目指している サチさんはユウ達と言ってもわからないのでちゃんと教える
『サチさんの村の人をタマが見つけたよ』
『本当! 早く行きましょ』
サチさんの目に涙が溜まっている
『タマ どっち?』
『右斜め前じゃ』
『良し 行こう』
俺達はタマの言った方向へ進む
気持ちさっきよりサチさんの走る速さが上がっている
20分ほど走ったところで道が見えて来てその先に人達を見つけた ユウ君達だ
『ユウ君』
『リョウ!?』
村の人達も気づく
『サチ!!』
『うわーーーん』
サチさんが泣きだしてしまった
俺達は合流した
サチさんは俺達といる時はかなり我慢してたみたいで知っている村の人達の顔を見たら自分では立っていられないぐらい泣いている
『うわーーーーーん』
『サチごめんな ごめんな』
村の人達も泣いている
俺も泣いてしまった
そしたらユウ君が言った
『俺達は泣いてる場合じゃない』
ユウ君に怒られてしまった 当然だ
それから俺達がどうやって来たか教えてユウ君達の事を聞く
村を出てからは襲われてはいないそうだ だが、ケガ人もいる為移動が遅すぎるようだ
村を出て3日、2日分ぐらいしか進まず 南領に入るまであと1日はかかる予定になっているみたいだ
そして、今日はもう夕方 暗くなる前に焚き火の準備と言い出した
『ユウ君 焚き火の煙でこっちの場所バレるよ』
『そうかもしれないけど何か食べないと体がもたないだろ』
『昨日とかどうしたの?』
『普通に焚き火をしたぞ』
『何もなかったんだよね』
『あぁ 何もなかった 見つかっているかもしれないが、すぐは来れないだろ』
『俺達の時は飛んですぐ来たよ』
『何っ!』
『でも、その兵士は倒されてもう、いないけど 昨日とかどうして来なかったのかなと思って』
もしかしてサチさんを優先させていたのかな?
とりあえずご飯は食べないといけないから焚き火をして村から持ってきている芋などを焼いて食べた
村の人達は昨日より笑顔が増えたとユウ君が言っていた
そして、ユウ君と交代で眠った
多分タマも警戒してくれてるはず
空が明るくなり始めた頃、俺が見張りをしているとサチさんが来た
『リョウさん』
『サチさん』
『タマちゃんからも聞いていたけど村のみんなからも聞きました リョウさんが村に来なければ全滅だったと』
『それに私まで助けに来てくれて 本当にありがとうございます』
俺はお礼を言われ馴れていない
『いえ もう少し早く行けてればおじいさんも助けられたかもしれない』
『うん でも、最後の言葉も聞いてくれたし 弔ってもくれたんですよね リョウさんがいなかったら土に帰る事もできなかったです』
『おじいさんは最後まで自分よりサチさんを心配いてたよ』
『うん・・・』
〈グスッ〉
サチさんは林の中にいる時より幼く見える 村のみんなにあえて少し緊張が取れたのかもしれない
『リョウさん 私・・・』
『んっ?』
『・・・・・・』
どうしたんだ?
『サチさん?』
『私 強くなりたいです!』
『えっ』
『自分も他の人も守れるくらい強くなりたい』
サチさんの目が怖いくらい鋭い
本気みたいだ
『少しなら俺が教えてあげられるけど・・・』
『お願いします』
『はい』
サチさんに戦い方を教える事になった サチさんの脚力見る限りすぐ強くなれると思う
ここで鞄の中のタマが叫んだ
『敵じゃ!』
!!
『サチさん みんなを起こして!』
『はい』
サチさんはみんなをお越しに行った
俺は鞄の中のタマに聞く
『どこ?』
『東の街方向から一時間ほどでここに来るのじゃ』
どうする 俺が先行して足止めするか その間に少しでも村人を遠くへ逃がす しかし、それだとユウ君と離れる事になる
戦力を分けるのは良くない
ここでまたタマが叫んだ
『何じゃこれは! 数えきれない人間とモンスターじゃ!』
えっ! 数えきれない?
『うわっ まだ増えてるのじゃ』
そこへユウ君が来た
『敵はどこだ』
『一時間後くらいに、ここに大量の人とモンスターが来るみたいだ』
『何!?』
俺は足にギフテッドを使いジャンプ! 飛び上がり上空から見て見ると兵士とモンスターが大量にこちらへ向って来るのが見える 中々の速さだ
地上に戻る
『リョウ見えたのか?』
『うん 凄い数だ』
どうする 守りながら戦うのは無理だ それどころか自分すら守れない
俺は決めた
『逃げよう』
『守りながら逃げるのか』
『うん 一瞬でも長く生きるにはそれしかない』
『おまえ・・・』
『わかった でも俺は諦めないからな!』
『俺もだよ』
そして、俺とユウ君はケガ人をおぶさりみんなで走った
全然速くないが少しでも遠くへ生きる為に・・・・
霜焼けが




