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良い日



窓から差し込む朝日で目覚めると タマはすでに起きていた


『タマ おはよう』


『おはようなのじゃ』


今日から林で採取して植えた薬草の作業を始る もう根付いたと思う

その後、武器屋にナイフを取りに行こうと思っている 一週間後に取りに来いと言われていたが一週間ピッタリに取りに行くのも悪いような気がして2日間空けた 

タダで貰うのにガッツイているみたいだし もし、出来てなかったら気まずくなる

念の為に黒貨2枚も持っていく 持ち歩くのは緊張するが手ぶらで武器屋ヘ行くのも嫌だ


そして、いつもどうりに朝ごはんを食べて家を出る


街の中での俺の噂は落ち着いた

ダースさんのおかげだ

ダースさんは俺がA級兵士並に強くて決闘をしても勝てないと噂を流して決闘する奴を俺に近づけないようにするつもりだった 

しかし、街の噂は新しい英雄はA級兵士並にしか強くない!

元が英雄だった為に格下げして噂が流れた この為、俺に決闘を申し込む人がいなくなったみたいだ

結果往来だね


朝はパン屋さんや肉屋さんや服屋さんなどが店の前を掃除している為に毎朝顔をあわせる 顔なじみになったので挨拶をしながら薬草の畑に向かう


薬草畑につくと、いつものとうりにタマが飛び出す


〈ポヨーン ポヨーン ポヨーン〉


『ジャンさんの畑から始めよう』


『今日も張りきってやるのじゃ』


俺もだがタマも馴れて作業時間がだいぶ少なくて済む様になった 11時頃には必ず終わる


そして、今日も11時頃終った

次は新しく植えた薬草だ

軽く茎を持ち引っぱってみる 抜ける様子はない しっかり根付いたようだ 


『タマ あっちゃこっちゃ半分くらい雑草抜いてほしい』


『俺は葉を摘むから』


『わかったのじゃ』


葉はかなり綺麗だ おそらく上薬草だと思う 

2時間ほどで作業が終った 元のジャンさんの畑の4分の1しか植えられていないからだ


『タマ 武器屋に行こう』


『わかったのじゃ』


〈ポヨーン ポヨーン サシュ〉


タマが鞄に入り畑を出て行く

町中を進み武器屋に来た


〈カラン コロン カラン〉


『こんにちは』


『おっ やっと来たか?』


見ると武器屋さんとお客さんがいた お客さんは武器屋さんに話しかけているようだったので俺は待つことにしたのだが武器屋さんが俺を呼ぶ


『リョウ! 何してるこっちに来い』


『でも、お客さんが・・・』


『いいから』


『はっはい』


お客さんを見ると何故か俺を睨んでいる

店の奥に連れて行かれた


『お客さん いいんですか?』


『いいんだよ まだ店に3回しか来てない奴だ』


俺も今日で3回目だけど・・・

あんなふうにされたら俺なら二度と来ないな


武器屋さんは棚から箱を降ろして机の上へ置いた そして、開けるとナイフが入っていた


『これがリョウ専用ナイフだ』


『おおっ』


まだ、刃の部分はナイフ入れの中だが銀色のナックルガードが見えただけで喜んでしまった


『持って抜いてみろ』


武器屋さんに言われたので持ってみた 


『うおっ』


ナイフを持っただけで声が出てしまった

俺の手に吸い付いてる様な感覚だ これが俺専用って意味か

感動する ナイフを持ってこんな感情になるなんて思わなかった

ナイフ入れからナイフを抜いてみる


『・・・・』


声が出なかった 

真っ暗な刃だ 本当の黒 見た事のない黒 

見ていると吸い込まれそうな黒だ

しばらく動けないで見ていると武器屋さんが声をかけてきた


『どうだ?』


『凄い! 凄いです 手に吸い付いてます それにこの刃はなんですか? 見てると吸い込まれそうな感じがします!』


俺は興奮しながら喋ってしまった


『持つ所はリョウの手の型を元に作っただけだ そのナックルガードという所は前に使っていた物を真似てそのまま作った』

『刃はカチカチ鉱という世界一硬い鉱石を使って作った』


『えっ!』

『最初に来た時見せてくれたあの鉱石ですか?』


『そうだ』


『あれで作ったら黒貨2枚って言ってませんでした?』


『鉱石の価値の話だから気にするな あのカチカチ鉱はどうせナイフぐらいしか作れない大きさだったから俺にはいらない物だ』


鉱石の価値だけで黒貨2枚・・・


『でも』


『10年以上前に珍しいから買ったんだが使い道がなくてな 装飾に使うのもバカバカしいしやる気も出ない お前が来なかったら一生使わなかった物だから気にするな』


ここまで言ってくれるなら良いよね


『ありがとうございます!』


『おうっ』

『それでな剣だと凄い良い剣ができると名前を付けるんだ このナイフも凄く良いから名前があった方が良いと思うだが・・・』


『そうですか』


『お前が付けろ』


『えっ』


『普通は作った人間が名付けるんだがナイフの名前が思い付かない』


『俺もわからないですよ』


『好きに付けろ』


う〜ん 武器屋さんも思い付かないのに好きに付けろと言われてもな〜


『剣だとどんな名前があるんですか?』


『俺が名付けたのはゼウスとかポセイドンとかだな』


『それはどうやって思い付いたんですか?』


『昔の本とかだな 読んでるうちに、これだ!と思うんだ 今回はそれがなかった』


う〜ん 俺はナイフを見ながら一応考える 思い付くとは思えないが すると生まれる前の記憶が”ダガー“と言った


『ダガー』


『良いんじゃないか!そんな感じがする』


『えっ』


ナイフの名前が決まった 名付けたのは 生まれる前の記憶だ


この後少し武器屋さんと話をしてお礼を言って武器屋を出た

武器屋さんヘ来た時いたお客さんはもういなかった


家に帰る前に夜ご飯の為に肉屋ヘ寄ったら兎の肉があった 久しぶりに食べたいと思い買って帰った


家についてヨシさんへ林で採取した方の薬草を渡した


『ご苦労さま』

『あらっ上薬草ね』


『はい でもまだ毎回摘めるかわからないのでこれからです』


『頑張ってね』

『え〜と 20枚ね 銀貨1枚よ』


『あっ』


そういえば俺が植えた薬草は買い取る約束だった 忘れていた 


『ありがとうございます』


『また、よろしくね』


そして、銀貨1枚をもらって自分の部屋へ行った 

タマが飛び出る


〈ポヨーン ポヨーン〉


『今日良い事ばっかりだったね』


『うむ そうじゃのう』


俺は毎日こんな日が続けば良いなと思った・・・





そして、一年が過ぎた時 嫌な噂が入って来た


何か忘れているような

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