玉
何の音?
音のする方を見ると昨日、川で拾った玉が跳ねていた
〈ポーン ポーン〉
緊張が走った 近くに誰かいるのか? あたりを見渡す
気が付かないうちに、接近されたのか?
じっちゃんと森に泊まった時には、火が得意なモンスター以外 接近された事はなかった
目と耳に超能力?のような力を交互に使い人間の気配を捜す
ん?誰もいない
〈ポーン ポーン ポーン〉
玉がさっきより勢いよく跳ねている
『何? どうなってるの? 怖っ!』
こういう時はいつも、生まれる前の記憶が…
“・・・・”
あれっ?何も言ってくれない
『怖っ!』
玉の動きが変わった
〈ポーン ピタ コロコロ〉
玉がこっちへ転がって来る
俺はナイフを抜いた
玉は俺の前で止った
『登録する場合はあなたの名前を教えてください』
はっ?玉が喋った!
俺は生まれて初めて、生まれる前の記憶を頼った
『生まれる前の記憶様 教えてください お願いします』
“・・・・・”
昨日は頼んでもないのに全部教えてくれたのに今は無言だ 生まれる前の記憶も知らないって事か?
また玉が、喋る
『とりあえず、あなたの名前を教えてください お願いします』
『? ・・・』
『はやく!!』
『リョウです』
玉の大きな声でビックリして思わず名前を言ってしまった
『リョウで登録します』
〈ピッピッピッーン〉
何が起こるのか警戒しながら見ていると 玉の真ん中あたりに黒い点が2つ出てきた すると玉がまた喋りだした
『やっと人間と、登録できたわい ヤッホーじゃ これで我も成長できるぞ リョウ 我にどんどんいろんな事教えてくれ!』
〈ポーン ポーン〉
玉は飛び跳ねている
どうやら危険は無い様だ 俺はナイフをしまって玉をよく見る
手のひらにのる程度の大きさで青色をしている 柔らかそうだ 登録した時、できた黒い点2つは目の様に見える 黒い点2つがこちらを向いて飛び跳ねているからだ
俺は何もかもわからない為、沢山の情報を得れる様にざっくり聞いてみる
『お前は、何だ?』
『我はリョウの友達だ』
『・・・・・』
えっ?俺の質問の答えそれで終わり
俺の聞き方悪かったのかな?
『お前は、生き物なの?それとも道具なの?』
『・・・お主は、そんな事もわからんのか?』
『わからん! だから聞いたんだお前は、何だ?と』
『・・・』
玉は、黙ってしまった えっ何?玉が喋るの当たり前の事なのか もしかして世の中で普通の事を堂々と わからん とか言ってしまったのか・・・
正直一般常識に自身がない
俺が問答してると今度は玉が聞いて来た
『人工生命体というものを知っておるか?』
『・・・知らん』
聞くは一時の恥 聞かぬは一生の恥と言うじっちゃんの言葉を思いだし素直に聞くことにした だがここで生まれる前の記憶が“人の作り出した生き物”と言った なるほど そう思ったが同時にそんなもの今の世の中にある訳ない知らなくて当然だ
昔の地球の物なのであろう
『どうやら今の世の中は我の知る世の中と違うようじゃ 我を説明しよう』
肺がなんかおかしい




