魔法・武具設定
本編で登場した魔法や武具の紹介をします。
【魔法紹介】
◎魔法
魔力、神性、呪いなどを駆使して超常現象を引き起こす技の類い全てを総括して魔法と呼び、それらを扱う人々を魔法使いと呼ぶ。
◎ケイオスマジック
混沌期に発生した魔法の総称。創作者はいずれも人為らざる者達とされており、その威力は後世に発生した魔法とは一線を画す。
神仙術、奈落の法術、精霊魔法の3種が在る。
●魔術
新時代が始まり、神話時代に使えていた魔法が一切使用出来なくなった事を憂いて、新たに人々が作り出した魔法。
人々――ノーム、エルフ、人間が中心となって生み出しており、存在する魔法カテゴリの中では最も習得し易い魔法。
体内や魔石の魔力を取り出して燃焼させ、言葉と陣を使って力の方向性を定めて解放する術。外からの力に左右され易く簡単に解除されてしまう脆さは有るが、攻撃、防御、補助、解除、探索など用途は多岐に渡る為、非常に便利。
魔法使いの中でも、この魔術を使用する者達が殆どを占める。
●回復術
術者の体内にある魔力を燃焼させて癒やしの奇跡を顕現させる魔法。魔術と違い、世界の様々な場所に座する『力在る者達』に自らの魔力を差し出して協力を願う魔法。
この魔法を生み出した者達に共通点は無く、新時代の創世記が始まった頃に世界の隠者達がその地の守護神達と交わってそれぞれに力を得たと言われている。故にその力の発現に統一性は無く、産み出された時代もバラバラだ。
此れらをイシュタル大神殿の法皇の号令の下、正教会が集積して体系的に纏め上げたのが『回復術』である。
力を顕現させるまでに時間が掛かるため戦闘中に使用する事はかなり難しい。ただその力が確定した場合、傷を治す、疲れを取る、体力を回復させる、等の本来で在れば自然治癒に任せるしかない症状を極短時間で癒やす事が可能な為、現役冒険者の間では最も人気の高い魔法。
また高い有用性に反して習得難易度がかなり高く使用出来る者の絶対数が少ないため、冒険者としての経験が皆無に近い者でさえ、回復術が使えると知られれば高位の冒険者パーティーに引っ張って行かれるくらいに人気がある。
●光の魔術
イシュタル大神殿を総本山とする正教会が編み出した、光の力即ち『天央12神の力』を借りて生み出される魔法。
光の属性を持つがその効果も種類も『魔術』に類似しており、扱える者も正教会の加護を受けた者に限られる為、知名度は低い。
●精霊魔法
ケイオスマジックの1つ。人為らざる者『追憶の人々』が神話時代の魔法を失わせない為に、神話魔法の初歩の魔法を使用するに辺って必須の魔法技術である『精霊使役』を後世に伝えんと編みだした魔法。
自らの魔力を贄として精霊を召喚し協力を要請する魔法で、神話時代の魔法に最も近い形を持つため「原初の魔法」とも言われる。
習得難易度は最高クラスで、資格の無い者は何万年挑戦し続けても習得不可能。しかし資格のある者は一瞬で習得出来る。
習得方法は特殊。どんなカテゴリの魔法でも良いので、先ずは魔法に習熟する。その後、特定の魔方陣の中で自らの魔法を燃焼させて、周囲の精霊達に「披露」をし、気に入って貰えるかどうかを試すだけである。
気に入られた場合、四大元素の精霊のいずれかが現れて術者の魔力を喰らい契約してくれる。契約後は術者の意に従って様々な力を振るってくれる。その威力は全魔法カテゴリの中でも最高と言われている。
●奈落の法術
ケイオスマジックの1つ。混沌期に世界を蹂躙していた『奈落より這い出た者達』が、瘴気と呪いを混ぜ合わせて引き起こしていた超常現象の総称。
悪魔召喚や精神支配、瘴気毒による生命侵食など、生きとし生きる者達にとって危険極まりない術が多数存在しており、知有種の間では禁忌の術とされている。
最も恐るべき特徴として『防ぐ手段が無い』と言う事が上げられる。対抗策として思いつき易い、光の術などは術ごと喰らう性質を持っており対抗策とならない。当然、魔術も喰われてしまう為、対抗策がほぼ皆無となっている。
数少ない対抗策は、強力な宝具の力を借りる、強力な神仙術で相殺する、強い精霊魔法で拡散させる程度しか無い。
●神仙術
ケイオスマジックの1つ。強い神性を利用して引き起こす超常現象の総称。使える者はごく僅かで、神話時代の神々の力の残滓を引き継いだ者達に限定される。
具体的には竜王の巫女と御子、伝導者、天央12神がこれに当たる。
神仙術として伝わる術は『セイクリッド』の名を冠しており、その中でも強力なモノを使用するには、使用者の名前を名乗る必要が在る。
『我が名は竜王の巫女なり。』『我が名は伝導者なり。』がコレに当たる。
また神性は万物の素で在り術者のイメージで多種多様に変化する為、神仙術はオリジナルの術である事が多い。シオンの場合は翼に回復の力を乗せたり、破邪の力を乗せたりしたモノがコレに当たる。カンナは魔法強化に使用していた。ルナの紫電の光球などもコレに当たる。
●ドラゴンマジック
竜王の御子のみが使用可能の魔法で、神性を使って『竜の力』を引き起こす魔法。竜の炎を再現して肉体と精神を焼き尽くしザルサングを崩壊させたクリムゾンブレイクや、クリオリングやレシスの肉体を作りあげたエターナルがソレに当たる。その威力は強大無比。
【武具紹介】
●妖刀残月(神剣残月)
宝具の1つ。『深い穴』に堕ちていた片刃の剣。魔力や瘴気を喰らい拡散させる特性を持っており「魔法殺しの剣」でもある。切れ味は他に類を見ぬ程の威力を誇り「斬れぬモノ無し」とカンナがシオンに渡した時にそう言ったらしい。奈落、或いは闇の属性を持つ魔剣でもある。
宝剣の類いは持つ者の意志と潜り抜けた戦闘経験を蓄積していく為、力を『反転』させる事で強大な反対属性の力を手にする事が出来るようになる。コレを『神剣化』と呼び、シオンの残月の場合は、強力な光属性を秘めた『神剣残月』となった。
●デュランダル
宝具の1つ。グースールの聖女を護るセイントガードが聖女に奉納した剣。聖女の加護を受けて圧倒的な光属性の力を得た両刃の剣。
●ラズーラ=ストラ
宝具の1つ。混沌期に奈落より這い出た者達の1人『咆哮のヴァージャ』が使用していた暗黒弓。天央12神に敗れた後、主を失った暗黒弓は経路不明のままに人々の前に姿を現して保管された。
後に守護神となったビアヌティアンが暗黒弓を『反転』させて光の神弓に変える。
●イージスリング(エイギスリング)
宝具の1つ。混沌期にビアヌティアンが持てる力の全てを注ぎ込んで、グースールの聖女達の為に造り上げた品。悲劇には間に合わなかったが、いつかコレを聖女を救ってくれる者に託す事を夢見てビアヌティアンが持ち続けた品。
●マグナ
カンナが持っている短杖。強化魔法の影響を特別強く受ける杖で、強化魔術を掛けた場合には鉄製の武器にも負けない強度に変化する。
それ以外には特筆するべきモノは無い。
●革の鎧
大型動物等の皮を鞣して革にしたモノに金属鋲などで強化して作られた鎧。鎧としては軽量な上、安価で強度も意外な程に高いこともあり冒険者が好んで身に付ける鎧。ただしやはり金属鎧と比べると柔い。
●上革の鎧
鞣し革を幾重にも重ね金属鋲などで大きく強化させた鎧。セルディナ公国兵士の標準装備。
●プレートメイル
革の鎧の上から薄い金属板を貼り付けた鎧。金属鎧としては軽量だが一番脆い。とは言えその信頼度は高く様々な派生鎧が生まれているのもこのタイプの鎧。セルディナ公国騎士の標準装備。
●チェインメイル
鉄鎖を幾重にも編み込み金属板を組み合わせた本格的な金属鎧。その強度は最高クラスだが重い。体格に恵まれた者で無ければ身に付けても戦闘で求められる動きが出来ず、却って身を危険に晒すため装備可能者は限られる。
●アイアンメイル
重厚な鉄板を鎧の形にした物。間違い無く最強の鎧だが重量は想像を絶する。実際にコレを着る者は居らず、存在するだけで使える者はいない。
●革の盾
厚い木板に厚手の革を張った盾。軽量の上、取り回しが簡単なので冒険者や兵士などが好んで使う。
●プレートシールド
厚い木板に金属板を張った盾。重量は有るが強度への信頼度は高く、様々な派生盾がある。
手の空いた時に、世界の設定などもご紹介出来ればいいなと思っています。
宜しくお願い致します。




