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神の去った世界で  作者: ジョニー
第3章 動乱のイシュタル
143/214

47話 王達



 近衛兵の表情が引き締まった。背筋を伸ばし、そのまま慇懃に敬礼を施す。


「良いか?」


 との質問に近衛兵は応じた。


「は! どうぞお通り下さい。」




 訪問者が入室すると近衛兵は再び豪奢な扉の前に立ち仕事を再開する。




 入室したリンデルは報告書に眼を通す父に声を掛けた。


「陛下、失礼します。」




 息子の声に皇帝ヴィルへイム五世は視線を上げた。


「どうした。例の神殿の使いとの話か。」


「はい。」


 リンデルが頷くとヴィルヘルムは椅子から立ち上がり近くのソファに腰を下ろす。続いてリンデルがその向かいに腰を下ろした。




「聞こう。」


 皇帝の許しを得てリンデルは今朝の大主教との会談の内容を話し伝える。




「・・・。」


 聴き終えた皇帝は何も言わずに眼を閉じた。


 眉間に深い皺が寄る。




 その姿をリンデルは泰然と眺める。


 今年で御年65歳を迎えた皇帝。未だ老王とは呼べない年齢だがここ最近は皺が急に深まった様な気がする。


 帝位を継承して以来22年。


 民に公言した内容を取捨選択しながら選り利幅の大きいモノから推し進めてきた皇帝だが、彼自身が思い描いた様な歴史に名を残せる程の治世とは成らなかった。何をやっても先代までの誰かが既にやっていたり・・・といった風でヴィルヘルムならではの施政と言った評価にはならず、最近は皇帝の表情にも疲れが見え始めている。




 しかしリンデルは思う。


 そもそもイシュタル帝国が巨大過ぎるのだ。国土面積にしても経済にしても辿った歴史の長さに於いても、何もかもが大きすぎるのだ。


 そんな国で名を残そうとするなら間違い無く豪運が必要になると思うが、残念ながらリンデルが見た限りではヴィルヘルムにそんな豪運は無い。


 1つだけ民達の人気を獲る施策が在るには在るが、利益最優先のヴィルヘルムは良い顔はしないだろう。長い目で見れば最終的には大きな利益に繋がるのだが・・・いや、今はヘンリーク達との話の件を報告して置かなければならない。




 ヴィルヘルムが閉じていた双眸を開いた。


「宗教を取り上げる・・・か。中々に過激な想像だな。」


「確かに過激ではありますが陛下も仰った様に敢くまで想像に過ぎません。ですが万が一も考えれば完全に無視することも出来ません。」


「ふぅー・・・。」


 ヴィルヘルムは溜息を吐いて背もたれに寄りかかった。




「もし本当にそうなった場合は一端は受け容れろと大主教は言ったのだな?」


「はい。」


「出来る筈も無かろうが。」


 ヴィルヘルムの声に若干の苛立ちが混じる。


「ええ。ですが受け容れねば陛下の・・・父上の御身が危のう御座います。其れだけは避けねばなりません。」


「・・・!」


 リンデルの言葉にヴィルヘルムの奥歯がギリッと鳴った。




 其れはそうなのだ。


 賊は何の前触れも無しに自分の寝室に侵入し、これ見よがしに不吉な紋章を置いて立ち去ったのだ。皇帝たる自分を愚弄した賊にヴィルヘルムは恐れよりも激しい怒りを感じる。


 だが今、暗殺される訳には行かない。


 自分は未だ歴史に名を残せる程の何かを成し遂げていない。このままでは死ぬに死にきれぬ。




『先代までの皇帝の様に唯々堅実に役目を熟して終わる気など毛頭無い。必ずイシュタルの歴史に名を残す皇帝となってやる。』


 43歳の若さで皇帝に即位した際にヴィルヘルムはそんな燃える想いを抱いていた。しかし即位して22年の月日が流れ、自分がやって来た事を振り返って見れば、結局は先代までの皇帝と比べてもやった事に然程の差は無かった。


 それが受け容れがたい。


 だからこそ今直ぐにでも民達の心に響く政策を執りたいのだがそんな優れたアイデアが早々都合良く生まれる筈も無くヤキモキしているのだ。そんな時の邪教徒に因る理由の解らないちょっかいはヴィルヘルムを激しくイラつかせた。




「邪教徒共が・・・。」


 ヴィルヘルムは怨嗟の声を漏らすとリンデルを見た。


「連中がどうやって余の寝室に潜入したのか、早急に調べよ。其れが解らん事には対策を立てようも無い。」


「は。」


 そんな調査はもう疾うに始めている。・・・とは言わず、リンデルは頭を下げた。




「其れとだ・・・。」


 ヴィルヘルムの眼光が鋭くなる。


「セルディナの守護神とやらはどうなっている。」


「は。」


 やはり来たか、とリンデルは思った。


 


 今、ヴィルヘルムが一番注目しているのがセルディナに現れた会話が出来る守護神の存在だった。その点を訊かれない筈が無い。


 大干渉の際にもリンデルはヴィルヘルムより『セルディナの守護神を確認して参れ』との密命を受けていたのだ。


 だが実際には、斥候を飛ばしてはみたモノの守護神が座していると言われている遺跡には、100人単位の護衛が居たために打つ策も見出せず帰国する事となった。


 勿論、皇帝の考えが解らないでは無い。


 其の守護神をイシュタルに招く事が出来れば、力を持ちすぎた天央正教への大きな牽制材料となる。出来れば其の生ける守護神を譲り受けたい処では在るのだ。だが、だからと言って今最も勢いの在るセルディナに対して強引な策に出るのは得策では無かった。


 皇帝に成果無しと報告した際には、皇帝もリンデルの思惑を理解していたのか咎めはしなかった。最も失望の色は隠せて居なかったが。


 


「守護神に関しましては、セルディナのガードも堅く未だその全貌は明らかにされてはおりません。やはり暫くはセルディナとの友好関係を深めて置くに留めるべきかと思われます。」


「・・・。」


 ヴィルヘルムの表情が渋面へと変わり、リンデルに手を振って退席を促す。


「解った。もう良い、下がれ。」


「は。では私は此れより準備致しますので失礼致します。」


「・・・カーネリアか。」


「はい。」


「・・・あの愚王がもう少しまともで在れば使いようも在ったのだがな。」


 退室の際に聞こえて来たヴィルヘルムの呟きに、リンデルは内心で溜息を吐く。何はともあれ、カーネリアに再び赴く為の準備をしなくてはならない。




 ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆




 其の豪奢な建造物の最奥には其れまでの豪奢な造りとは打って変わった静謐を旨とした区画が存在する。


 通路の壁や天井、そして飾られる調度品も素材の1つ1つは高級な代物ばかりだが派手な色合いのモノは無く、白と黒を基調とした置物ばかりだ。


 壁に掛けられた絵画達は世界の混沌期をイメージしたモノが殆どで、翼を生やした天の使いや石巨人の姿が描かれている。


 そんな通路の行き止まりには扉が付いていた。




 扉を開ければ、其処は世界最大の教会団体『天央正教』の頂点、第121代イシュタル法皇イェルハルドの私室が広がっている。


 広大な空間には寝室の他に、イェルハルドが個人的に捧げる祈りの間や執務を執り行う部屋が設けられていた。




 そんな広い部屋の寝室にイェルハルドは居た。


 ベッドに横たわりその目は閉じられている。




「猊下。」


 その法皇に呼び掛ける者が居た。




 イェルハルドは予めその者の来訪を知っていたかの様に突然の呼び掛けにも動じる事なく双眸を閉じたまま返事する。


「何か。」


「進捗は如何で御座いましょうか。」


 質問されて漸くイェルハルドは双眸を開いた。が、質問者を見るでも無く其のどんよりとした視線は天井を見たままだ。


「祈りは続けている。声は届いている筈だ。」


「其れは重畳。連中も何か企んで居るやも知れませんのでな。」


「・・・。」


 イェルハルドは無言で返す。


「では私は此れで。」




 遠ざかる足音にもイェルハルドは無反応だった。


 やがて扉が閉められた。




 ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆




 その日は抜けるほどの快晴だった。




 身を切る様な寒さではあるが天を見上げれば爽やかな青空が広がっており、今日一日の幸福を約束してくれる様な清々しい気分になる。




 しかし此処は今、爽やかさとは無縁の催しが行われようとしていた。そして其の催しの一部始終を見学しようと、無数の人々が王都で最も広く作られた広場に集まっている。




 実は既に1週間前から国中にお触れが出ており、王都近隣の民衆はこの一生に1度有るか無いかの出来事を一目見ようと沸きに沸いていたのだ。実にその数は1万を超えようかと言う程であり、民衆が如何にこの催しの中心人物について思う処が在ったのかが窺い知れると言うモノだった。




 開催は正午を知らせる三の鐘が鳴る頃と知らされていた為か、臨時収入を得る絶好の好機と捉えた露天商達が良い匂いを漂わせる串焼きや蒸かした饅頭などの昼食を売りに出している。


 『今日ばかりは』と躊躇いなく購入していく集まった人々の客足の良さに『もっと用意しておけば良かった』と露天商達は逆に悔しがる光景もチラホラと見られる。




 正にカーネリアはお祭り騒ぎで在った。




 そしてこの催しの主催者達が広場に登場する。




 イシュタル帝国の第三皇子リンデル皇子、セルディナ公国のアスタルト公太子、カーネリア王国の元宰相デイダック、カーネリア魔術院の院長マルティア、西方小国家群の重臣達。


 次々と現れる各国の要人達の登場にざわめいていた広場が段々と静まっていった。




 広場を警護するカーネリア兵士達の声掛けもあって場が完全に落ち着くと、用意された壇上にリンデル皇子が登り民衆に呼び掛けた。




「カーネリア王国の民の諸君。よくぞ集まってくれた。私の名前はイシュタル帝国の第三王子リンデル皇子である。」


 朗々とした声を響かせる超大国の皇子の青年期から壮年期に入ろうとする威風堂々とした姿に、集まった民衆の特に女性達の視線に熱が籠もる。


「皆も既に知っている事と思うが、このカーネリア王国は『大干渉』と言う世界が定めた政治的規約に拠って、他国・・・つまり我々の干渉を受けることになった。」




 広場に響めきが広がる。


 集まった民衆達も勿論これが初耳では無い。既に王国の発表として大干渉の情報は受けている。しかし、こうやって直接異国の要人から宣言されると冷静では居られない。不安が首をもたげてくる。




 リンデルはその民衆達の不安を理解していたかの様に、両手を挙げて注目させる。


「当然こう聴けば皆は不安に思う事だろう。『自分達の生活は大丈夫なのか?』『奴隷のような扱いを受けるのでは無いか?』と。だが安心して欲しい。君達カーネリア王国民の生活は何1つ変わらない。この事は我がイシュタル帝国の名に於いて保証するモノである。君達は明日からも同じように当たり前の生活をして頂きたい。」


 その言葉に少し響めきが落ち着く。


「我々が干渉していくのは敢くまでも国のトップに立つ者達に対してである。君達が今後より良い生活を送っていく為に、他国の良い仕組みをこの国にも取り入れさせる様に動いていくのが我々の役目だと思っている。」




 カーネリア王国の民の表情に少しずつ安堵感が浮かんでくる。其れを見てリンデルは頷くとアスタルトを振り返った。アスタルトは心得ているとばかりに側に控えていたセルディナ騎士に合図を送る。




 もう既に調査は済んでいる。


 この3週間余り、可能な限りカーネリアの民に質問を行ってきた。結果、彼の人気は最悪だ。民の中で誰1人、彼を擁護する声は無かった。ならば彼には全ての憎悪をその身に引き受けて貰って旅立って貰おう。




 やがて引き摺られてきた者は、両腕を後ろ手に縛られた嘗てこの国の王であった。


 今では其の地位も追われ、単なる犯罪者として粗末なボロを身に纏うのみ。その表情は屈辱に歪んでいる。




 広場の中央に引き摺られた男を見て、再び広場がザワつく。


 民は知らない。この男の顔を。皆が『誰だ、あの男は?』と不思議そうな表情をするなか、リンデルが声を放つ。




「皆は初めて見るだろう。この男こそが先日までの君達の王だったゼイブロイだ。」




「!!?」


 一瞬の間が空いた後、大地と空間が裂けんばかりの怒号が一斉に飛び交った。




 怒りで歯軋りする者、悔し涙を流す者、拳を振り上げる者。


 皆がこの暗愚王の勝手な振る舞いに痛めつけられ、家族を無為に失った。リンデル達が焚き付けずとも、民の怒りは最高潮に達した。


 そして其処から飛び火してゼイブロイに取り入っていた貴族達の名前も叫ばれていく。




 民達が叫ぶ貴族達の名前を文官が控えていく。後ほどの調査に役立てていくつもりだろう。




 とにかくこのまま放っとけば暴動に発展していくのは間違い無い。此処でアスタルトがリンデルの隣りに立って両手を広げ注目を集める。




「皆、聴いて欲しい!!」


 良く通る大きな声が広場に響いた。




 見知らぬ、高貴な格好をした精悍な青年の叫ぶ姿に民衆の注目が少しずつ集まり出す。


 静まりだした民衆を前にアスタルトは言葉を続けた。


「私はセルディナ公国のアスタルト公太子だ。皆の怒りは当然だと私も思う。故に我々も今後の憂いを断つ為にもこの男に厳しい罰を科すつもりだ。」


「・・・。」


 その言葉に民衆の視線が痛いほどにアスタルトに集まる。


「だが、その前に今一度、この男から君達へ最後の弁明のチャンスを与えたい。」


「・・・。」


 民衆の視線が導かれる様にゼイブロイに移っていく。




 自分達を苦しめ続けた王が何を言うのかと固唾を飲んで民衆は聞き耳を立てた。




 民衆の聴く態勢を確認したアスタルトが嘗ての異国の王に話し掛ける。


「ゼイブロイよ。」


 呼び捨てられてゼイブロイがアスタルトを睨め付ける。


 が、アスタルトは構わず話し続けた。


「ゼイブロイよ。彼等に対し何か申し開きが在るのならば今話すが良い。」


「申し開きだと・・・。なぜこの儂が民などに申し開きをせねばならんのだ。」


 苦虫を噛み潰したかのような表情で屈辱の声をゼイブロイは搾り出す。


「無いなら其れでも良い。」


 この後に及んで未だこの様な態度をとり続ける男の愚かさに、いっその事清々しさまで感じながらアスタルトは言い捨てる。




「若造が・・・思い知らせてやるぞ・・・!」


 怨嗟の声を漏らしながらゼイブロイは民衆を見据えた。




「民衆よ!」


 ゼイブロイが吠えた。


「貴様等の王のゼイブロイだ! 欺されるなよ! こ奴らは我が国を蹂躙して貴様等を奴隷の様に扱うつもりだぞ! この国を守れるのは王たるこの余だけだ! 民衆よ、今こそこの国難に立て! 立ってカーネリア王国と其の王を助けるのだ!」


「・・・。」




 一瞬の沈黙。


 その後は爆発したかの様な怒号が王国を震わせた。




「ふざけるな!」


「奴隷扱いしたのは貴様だ!」


「息子を返せ!」


「娘を返せ!」


「父を・・・」


「母を・・・」


「夫を・・・」


「妻を・・・」


「恋人を・・・」




 怒りと涙と憎悪に塗れた民衆達が叫ぶ。


 足下に石でも転がっていれば間違い無く投げつけられていただろう。




 最後の審判は下された。




 警護の兵士達も涙を流しながら嘗ての王を睨み付け、其れでも任務を果たそうと前に出ようとする民衆を押さえる。彼等も民衆の1人なのだ。気持ちは彼等と何ら変わるモノは無い。




 そしてリンデルが刑の執行を宣言した。




「最後の審判は下された。民衆に許されぬ王など必要無い。況してや此れまでの悪行を鑑みれば情を掛ける余地も無い。・・・拠って此れよりゼイブロイの処刑を執行する!」


「ウォオオオオオッ!!!!」


 歓喜の叫びが広場を満たす。




 呆然とした表情で民衆の荒れ狂う姿を見遣るゼイブロイを2人の王子は眺める。




 この男は自分が何故此れほどに怒りを買っているのか理解出来ていないのだろう。


 民衆をその辺の草木と変わらぬ存在と思っており、民を人心を全く返り見る事の無かったこの男の事だ。先程の自分の扇動で民衆が自分の味方になると思っていたのだろう。


 だが、結果はゼイブロイの想像と真逆の反応であった。




 権力と地位のみを見てきた者の末路を2人の王子は見せつけられた気分だった。自分はこうはなるまい、と戒める良い機会でもあっただろう。




 そして広場に引っ張り出された断頭台を見てゼイブロイの顔に初めて恐怖の色が浮かぶ。


「待て・・・儂は王だぞ・・・。本当に処刑するつもりか!」


「『元』王だな。今は只の重罪人だ。」


「ウ・・・ウォオオオオオ!!」


 漸く死の恐怖に囚われたのか、恐慌を来したゼイブロイが立ち上がりかける。其の身体を騎士達が押さえ付ける。


「放せ!放せェェェェェ!!」


 暴れるゼイブロイの首が断頭台に饐えられる。




 リンデルの片手が振り上げられる。


 断頭台の巨大な刃を吊り上げている縄を切る為に2人の処刑執行人が大斧を振り上げる。




「儂の・・・儂の夢がぁぁぁぁぁッ!! 儂が初代カーネリア帝国皇帝になる筈がぁぁぁぁ!! 謀ったのかぁぁぁぁ!!」


 愚王の咆哮が響き渡った。




 リンデルの腕が振り下ろされる。


 処刑人達の構えた大斧が振り下ろされ縄が切断される。




 巨大な刃が落下する。




 同時にゼイブロイの咆哮がピタリと止まり断頭台から何かが転がり落ちた。




 大歓声が上がった。




 民達の歓喜に満ちた表情を見てアスタルトもリンデルも空恐ろしい気分になる。


 大罪を犯した者とは言え目の前で其の命が奪われた事に、全員が此れほどの喜びを見せる姿に狂気を感じずには居られない。


 だが、民達をそうしたのは為政者達なのだ。政治が狂えば民も狂うのだと言う事を2人は見せつけられた。




 だが、此れで世界の要人達を悩ませる1つの種が取り除かれた事に変わりはない。


 此れを吉事とするか凶事とするかは自分達も含めた世界の為政者達の手腕に掛かっているのだろう。




 王子達は抜けるような青空を見上げながらそう思った。





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