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あの日。

 

 あの日、“エルヴィン・ロンメル”邸を訪問した秘密警察と軍部の将軍たちは(いさぎよ)い自決を勧める。

 毒薬の瓶を渡され邸宅裏の森で自決する。

 “エルヴィン・ロンメル” は、拘留され家族や友人に被害が及ぶ道は最初から選ばず我が身一人を滅する事を選ぶことを決めていた。


 “ロンメル” の潔さを考慮していないのか逃亡、反抗を防ぐつもりか通常の警備の4、5倍のゲシュタポ兵で森の周りは取り囲まれ物々しい雰囲気が漂うなか “エルヴィン・ロンメル” は渡された小瓶を飲み干した。

 毒は苦痛を伴う劇薬ではなく、遅延性で眠る様に死に至る毒薬が用意されていた。

 これは、“アドルフ・ヒトラー” の直々の指示だった。


 服毒が確認されて将軍の一人が脈拍が停止しているのを確認すると秘密警察、将軍らは逃げる様に足早に去って行った。


 後始末はゲシュタポ兵の役目。

 秘密警察、将軍らと入れ替わる様に足早に “ロンメル” の遺体に駆け寄る。

 事が露呈しない様に何事もなかった様に速やかに後始末が行われる。


 燃える様なブロンドの女性指揮官が采配している。

 後処理のシュミレーションは入念に行われていたようで50人程いるゲシュタポ兵が整然と作業を開始する。

 “ロンメル” の遺体の周りを目隠し用の白い天幕を張り巡らせその中に塩化ビニールでテントを張る。

 塩化ビニールのテントの中に大型の酸素ボンベを持ち込み高濃度酸素無菌室を設営する。

 目隠し天幕の内側に居るゲシュタポ兵は軍服を脱ぎ殺菌された手術服に着替える。

 その手術服の襟章には ヒトラー直属のオカルト特務機関ヴリルのマーク。

 兵隊じゃなくオカルト特務部隊ヴリルの医者や看護士の医療チームだった。

 ゲシュタポ兵に扮した オカルト特務機関ヴリルの部隊だった。


 “ロンメル” を医療ベッドに乗せ様々な医療装置がセッティングされて行く。


「では蘇生施術を始める」医療チームのリーダがオペレーション開始の合図を切る。

「猶予時間は2分」

「毒物の速やかな吸引と脳への酸素供給施術を最優先で進める」

 蘇生施術は粛々と進められる。

「毒物の吸引完了!」

「脳への酸素供給順調」

「心拍数0」

「肺機能停止のまま」

 タイムキーパの看護士が告げる「2分経過!タイムアウトです」


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