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鎌首

上空から見下ろす大地。

地を這う大蛇。

森羅万象の理を操るドルイドマスターの力はメガトン級の爆薬と等しき破壊力。

 

 大型ヘリの眼下には異様な光景が広がっていた。

 大きな大蛇が何匹も何匹もウネウネと這いずり回っている。

 大蛇の起点はあの “ドルイドマスター 森羅万象(しんらばんしょう)” からだ。


 よく見ると大蛇は巨大な植物の根っ子だ。

 その根は逃げ惑うゲシュタポ兵を追い回し追い付くと絡みつく。

 絡みついた根は小さな触毛を即座に張り巡らせてゲシュタポ兵の生体エネルギーを吸い尽くす。

 ゲシュタポ兵は干涸(ひか)らびてミイラに成り果てる。

 根は物凄い速さで生体エネルギーを養分にして大きな葉を茂らせ(つぼみ)を付ける。

 蕾は黄色く発光する。

 上空から見るとクリスマスツリーの電飾のようで見惚れるような綺麗な光景が増殖する。

 まだまだ、逃げ続けているゲシュタポ兵がいるようでツリーの枝は伸び続けている。

 逃げる方向は浜辺、海。

 そう上陸用舟艇で沖合の潜水艦に逃げ込むつもりだ。


 浜辺では上陸用舟艇の操舵船員がエンジンを吹かせながら逃げ転げるゲシュタポ兵に早く来いと大きく手招きしている。


 防風林の松林を抜けて現れたゲシュタポ兵は30数名。

 浜辺目指して走ってくる。

 最後尾のゲシュタポ兵が倒れる。

  また倒れる。

 後ろ側のゲシュタポ兵に異変が起きている。


 20名程の緑色の皮膚の集団が棍棒でゲシュタポ兵に襲い掛かっている。

 “ゴブリン” だ。


 敗走するゲシュタポ兵を次々に殴り殺す。


 その“ゴブリン” は後詰部隊として待機していた50名だった。

 この襲撃は恨みからくる憎悪。

 ゲシュタポ兵は肉塊になる。


 “ゴブリン” の集団は、襲撃目標を浜辺の上陸用舟艇に据え向きを変える。

 20名が一斉に浜辺に向かって走り始める。


 その時、〈ドゴーン、ドゴーン〉と防風林の松林の町側に巨大な大蛇…樹の根が何本も鎌首を持ち上げる。


海上へと逃げるゲシュタポ兵。

恨みを晴らす “ゴブリン” 。

それらを呑み込み尽くそうと鎌首をもたげる巨大な樹の根(自然の力)。

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