表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

74/307

身を切らせて骨を断つ。

捨て身のクロスカウンター攻撃で起死回生を狙う “ちるな” 。

 

 “ちるな” は、“ステンノー”に向けて身体を横に向け左手を前に、刀を持つ右手を後ろに隠した体勢をとる。

 左手サイドを捨て右手で反撃を返すカウンター狙いの覚悟の構えをとる。

 目を瞑り “ステンノー” が左手サイドを刺す瞬間を待つ。

 身を切らせて骨を断つ戦法。


 待つ、待つ、待つが来ない〜!来ない!


 その頃 “ステンノー” は脱兎(だっと)の如く逃げていた。

 最初から勝てる見込みがないと見抜き逃げるつもりだったのだ。


 だが思い通りにはいかない…。

 やはり…。

  エリゼのためにが聴こえて来る。


「ククククク、極悪なお嬢さん、ごゆるりとしなさいな」

「“ちるな” ちゃんに刃を向けた償い。お高いですよ!」


 もう“ステンノー” の走る先の地面に裂け目が出来始める。

 〈ギューン〉と煉獄(れんごく)顎門(あぎと)が開く。

 凍てつく冷気と地の底を業火が()う煉獄の門が口を開ける。

 “ステンノー” お前こそ絶体絶命だ。

「ククククク」


 “ステンノー” は走り続ける。

 目前に煉獄への裂け目が迫る。


 もう(すぐ)に煉獄に囚われる。


 “ステンノー” が放り込んだ。

 メデューサの盾を!

 途端、裂け目から「ぐわああ」と悲鳴が木霊(こだま)する。


 裂け目の中で待ち構えていた “ギヒノム公爵”の慌てる声が聞こえる。

 “ギヒノム公爵” はまともにメデューサの盾を目視した。

 “ギヒノム公爵” は石化する。

 石化した体が煉獄に落ちて行く。


 そしてまた、「ぐわああ」と石化した体が煉獄に落ちて行く。

 そしてまた、「ぐわああ」と石化した体が煉獄に落ちて行く。

 そしてまた…。


 メデューサの盾は奈落への裂け目崖っぷちに突き刺さり奈落の方向をメデューサの顔が睨んでいる。

 奈落の底から現れる “ギヒノム公爵” は常にメデューサの石化の眼光を浴びることになる。

 “公爵” は石化する(たび)に夢の世界へと逃げ込み体を入れ替える事を繰り返して本体の石化を防ぎ続ける。


 “ステンノー” は、その隙に煉獄への裂け目を飛び越えて逃げ去る。


 “ちるな” が裂け目の淵まで来て崖っぷちに刺さっているメデューサの盾を蹴り落とす。

 メデューサの盾は煉獄へと落ちて行く。


「助かったよ! “ちるな” ちゃん」

「石化の無間(むげん)地獄から抜け出せたよ、少し焦った焦った」


 “ステンノー” は、その隙に大型ヘリコプターからの牽引ロープに掴まり上空へと逃げ(おお)せた。

 ヘリコプター機内に回収されて、

「危なかった〜どいつもこいつも尋常では無い魔人ども」

「相手にしてはいけない。冷や汗たら〜りだわ」

 とブツブツ呟く。


メデューサの盾。

伝説通りの邪器でした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ