表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
48/307

救い。

淡いブルーの洞窟を抜けると…。

 

 ドアの中は空洞、トンネルだった。

 ぽっかりと訪問者を待つかのように静に佇む。

 少し肌寒い。

 導かれている訳だろうから先に進む!


 トンネルの壁は、瑠璃色の美しい鉱石で淡くブルーに〈ぼわ〜〉と輝いている。

 まるで氷河の中の洞窟。

 ずっと見ていたい。


 トンネルを抜けると、真っ白な雪の世界だった。

 〈ギュッギュッ〉と、ほんまものの雪国な感触が雪だ。

 〈ギュッギュッ〉音しかしない静寂な世界。

 針葉樹だろかツンドラな風景。

 風は吹いてなく寒くもない。


 そんな雪景色の世界に少年が居た。

 雪の中にぽつんと立ってキョロキョロと周りを見回している。

 小学二年、三年だろうか。

 なんと半ズボン姿じゃないの!


 少年は〈トトとっ〉と走り去り視界から消えた。


 シーンとする静寂の中、私は少年が走り去った方向へと歩き出す。


 暫く歩くと木々の間に〈キラキラ〉と瞬く小さな金色の光の粒。

 〈キラキラ〉と手招くように舞う金色の帯。

 〈ギュッギュッ〉と、進む内に森が途切れて視界が開けて来た。

 ぽっかりと、白い空き地が現れ視界が開けた。

 空き地の真ん中に大きな木が立つている。

 金色の光は、その木に向かって〈キラキラ〉と曲線を描きながら、〈ふわ〜りすーい、ふわ〜りすーい〉と

 飛んでいく。


 おや、木に何かが突き刺さっている。

 大きな槍だ。


 その槍は泣いていた。

 そう泣いているのを感じる。

 どんどん槍の思念が頭の中に流れ込んでくる。


 私は気がつくと槍の前に立っていた。

 槍は慟哭している。

 とても大切なものを失った哀惜に満ち溢れている。

 そして槍はその後を追う事を決めて自己崩壊を始めた。

 その槍は、

「もういい」となったんだね。


 〈チリーン〉澄み渡る鈴の音。

 “この槍はゲイボルグ。

 神話の頃より神器と謳われ幾千年もの間、心を許す唯一の友“クー・フーリン” と共に駆けてきた。

 その絆は悠久を超え、絶大なる信頼感。

 “栗原博美” あなたはこの神と等しき神器の心を救ってあげれますか?

 あなたが受けた人の世の哀しみは、あなたが心底望む。

 仁なる境地の筈。

 救いなさい!


古の神代の時代の神器ゲイボルグ。ゲイボルグにも意思があり自らの終焉を今…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ