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儀式

夢で待ち合わせ。カラスであり、モリガンであり、サキュバス嬢の格好の案内人との待ち合わせ。

 目を瞑り、瞼の裏を見つめる。

 その感覚。

 今はそんな感覚。

 さて、記憶の扉。。。

 うーんと頭の中に入って腕を組む。


 何も浮かびやしない。


 そこに、甘ーい薫りがしてくる。


「行きますよ!」と、妖艶な声音。

 振り向くと、黒を基調にしたバニーガール風…。

 そう!まるで、妖魔サキュバスのような女性が立っていた。

 目元、紫色のアイシャドウに、目の下に白いラインが、つーんと上向きに走っている。

 なんとなんと、尻尾が矢印⁈これは、ま、矢印ね。

 立ち居振る舞う仕草全てに、妖艶で好戦的な雰囲気を醸し出している。


 ツカツカと、横を通り過ぎ立ち止まると、クルリと踵を返して此方に振り向くと、

「ダーナの盟約、ここに!」と、

「開かんと、

 主、復唱を!」と、厳かに膝を曲げ頭を下げる。


 敬われる仕草を取られるのは、ほー、何気に気分の悪いものではないね。

 でも、ダーナの盟約って何よ何?

 説明してくれずに実行するのもね〜ちょっと危ないよね。


 多分、カラスのモリガンだと思うサキュバス嬢に聞かないとね。


「で、何すか、それ?」と、聞き返す。


 〈ピクッ〉とサキュバス嬢の身体が反応した!


 頭を垂れたままで、右手をひらりひらりと右斜め前に突き出し…。

 ほいで、ひらりひらりととまた胸元に戻す。

 あ〜アレアレ、中世の騎士が王様の前でやるような所作。

「お聞きあそばれるのは、ダーナの盟約について」

「モルガンの知見の限りお答えいたしましょう」


 おーどれどれ、早く教えて!


  古のダーナ神が森羅万象の理を極めし折に、その力を最大に引き出す術を見つけました。

 それは。。。そもそも森羅万象は世の理の総称であります。

 森羅万象を形どるモノは、己が背負いしその理を体現するべき形、姿、様々にして存在しその理に触れんとする事が起きない限り、自ら現れるものではなく隠遁とした生活を送っているのです。


 ダーナ神が偶然にも森羅万象の理が一つに接触した折、余程信頼されたのか、なんとその理のモノらを呼び従える術を授けられて戻りました。

 ただ、その術を行使するにはある約定を取り交わす必要があります。

 それが、ダーナの盟約。


 その秘術をあなたに授けます!

 授けられるには、3つの試練が課せられます。


 #なるほどね、能力を得るための試練ね。

 迂闊に、はい!と言わなくて良かった。危ない危ない#


 現世の自我が持てる見識を総動員して注意を怠らないように身構える中で、〈サーッ〉と心の中を静かに染め拡がる悲しみの感情が溢れ出てくる。

 幾重も押し寄せ、深く深くそれは凝縮される。

 まるで、黒い漆黒の日本刀のように凝縮されて鋼となり研ぎ澄まされていくが如くに。


 漆黒の鋼の先に針で刺したような赤い点が、ポクッと浮き上がる。


 赤い点は血液か。

 かってその宿主の体の中をその躍動に合わせ、生命を乗せて鳥たちがさえずり奏でるように鮮明に流れていた血だろうがもうその記憶は無い。


 生命の躍動も赤い点には存在しない。


 赤い点が、鋼の先から滴るように落ちる。


 落ちて足下に、〈ピタッ〉と落ちた。


 その刹那自分の体が内側から捲れて〈グルン〉と一瞬で入れ替わる。


 爆炎が、心から噴出するが如くに、怒りが込み上げる。


 血の記憶が息を吹き返す。

 そこにあるのは怒り。

「理不尽也や」無意識に呟く。


 漆黒の鋼のように揺るぎなく、爆炎のように荒れ狂う怒りを内に感じつつ冷淡無比な心が目覚める。


 懐かしい、思考に一点の曇り無きこの我が身の心地良さ。


「さあ、一つ目の試練を聞こうか」


「モリガン!」と、サキュバス嬢に告げる。

僕自身も不可思議な環境に触れた事で変化が起きる。ずっと精神の奥に封印していた自我を目覚めさせられたようだ。試練か、流れとしてはありがちだけど、それはゲームの世界や神話の世界。

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