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光の鳥居。
その鳥居の向こうに人影が浮き出る。
大楠木の前の皆んなは眩しい光に目を瞬かせて目を凝らす。
それが“ゆうや” だと分かると安堵の空気が流れる。
“ゆうや” が光の鳥居をくぐり大楠木の外に出る。
“ハクア” が泣きながら飛んで抱きつく。
もう形振り構わずの素の乙女。
“ミケ” ちゃんも足首にしがみ付いている。
“ゆうや” の周りに虹色の膜が薄っすらと見える。
“スプリガン” が即座に張ったカーバンクル。
光の鳥居にもう一人、人型が現れる。
“ゆうや” と同じく光の鳥居をくぐり出てきたのは娘子だった。
“ぬらりひょん爺” が歩み寄る。
「“娘子” よ、よーう戻った」
“雪姫” が〈スーッ〉横に見たことのない満面の笑みで立っている。
「“ひょうすべ” さん、私。木の精に成りました 」
「急にお暇してすみませんでした。楽しい宴を何回も何回も見せて頂いて幸せでした」
「“ゆうや” さんはお見立て通り“御君” です」
「一刻も早く“尊きお方” の元に行かねばなりません」
「またお力をお貸しください」
「“娘子” よ、とうの昔からそのつもりじゃて」
「“娘子” よ、そろそろ名を教えくれぬかの」
「“田心姫神” と呼ばれます」
「なんとなんと女神様でしたか」




