八行の勾玉。
豆腐小僧の豆腐の使い方。
そうなんだ。
〈パーン〉と大襖が開き白塗お歯黒中居さんの先導の元白塗女中さんがぞろぞろと大きな金箔で装飾された膳を運んでくる。
一気に賑やかにな成って ? が掻き消される。
“エミリア” が話し掛けてくる。
「成る程、あなたが“御君様” 7柱の一人なのね。」
「八行の勾玉の内のどの理なんだろ〜」
「ほっほほ」
「“エミリア” 嬢ちゃんは色々と物知りのようじゃな」
新参者の小僧:“豆腐小僧” が声をあげる。
見ると“豆腐小僧” が座っていた位置に“ぬらりひょん爺” が座っている…。
みんなのびっくりを無視して“ぬらりひょん爺” は続ける。
「儂の見立てじゃ“ゆうや”坊やはの〜、勇の勾玉を持っておる。」
「勇の勾玉でも仁の光も宿している珍しき色合いじゃ」
「この先が楽しみじゃて」
「勇ならば私達と相性は合うわね」
「私も楽しみにしとこう〜と」
“エミリア” の傘が〈クルクル〉と嬉しそうに回る。
「お主等が紛れ者出ない事も豆腐で分かったので安心して宴が出来るわい」
豆腐小僧の豆腐の想念に仇する者には猛毒と成る呪詛が施されたもの。
豆腐小僧が確認したい事に対して厄災を心に秘めた者は即座に毒気にやられる。
“斎藤” 隊員の様子を妖怪達は伺っていたわけだ。
さー飲みや騒げの宴の開催じゃ。
「おいおいそりゃないだろ、なんで俺なんだよ!」と声を張り上げる。
いつの間にか、“斎藤”隊員の背後に妖艶な花魁がシャなりと立っている。
「まあまあ。命があったはあちきと酒を酌み交わす定めがありんした証」
「あちきと盃を酌み交わしてくりょ」
「おいおい、こりゃ本筋の花魁様じゃないか」
「豆腐なんぞ、何回でも食ってやるわ〜〜〜」
「飲むぞ〜」
「ちょっと待ちたまえ!」
ややこしいのが現れた。
“間抜けさん” ことイケメン風獣人スプリガン。
「私を差し置いて美しき女性と飲むなど言語道断!私も仲間に入れるのです!」
「ありゃ尻尾がチロチロしてる狐だぞ。相変わらずのアホだな。もう一人アホ仲間が増えたなと」“敷島” 三尉も笑っている。
あの湖畔から妖怪の里まで辿り着いてやっと心から妖怪に受け入れられたようだ。
楠木の穢れを祓う心の落ち着く薫り中。
やっと訪れた憩い。




