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 連絡があった。


『ナシャルターザ様、無事烏谷 扇を殺害しました』


「ご苦労」


『殺した死体ですが、烏谷 杏優に見せた方が時がねじれると思いますがどうしますか?』


「そうだな、それもありか......。ならば、烏谷 扇の死体を持って参れ」


『はっ!』


 ×××


 烏谷 扇を殺害しに行った機体が、当然だが全機戻ってきた。

 機体は、ナシャルターザの機体の中に戻っていく。

 しっかりと扇、冬花を持って。

 3人の団員がナシャルターザがいる部屋に入っていく。

「「「失礼します」」」と会釈した。

 右側の団員には、冬花を。

 左側の団員には、扇を。

 真ん中の団員は、銃を携帯している。

 3人とも顔が見えないように顔を覆うヘルメットを被っていた。


 すぐにナシャルターザの部屋に向かったのだから、戦闘服を着たままなのか。

 あまり気にすることじゃないから、ナシャルターザを始めその場の団員は無視する。


「ナシャルターザ様、烏谷 扇の遺体を持って参りました。あとついでに、タイムレンジャーの遺体も」


「そうか、では烏谷 杏優これがお前の兄の姿だ」


 杏優は、拘束を解かれており、ふらつきながら扇の元へと行く。

 勝手に涙が流れている。

 扇の前に来ると、足に力が入らず膝をついてしまう。

 見ると変わり果てた姿の兄。

 扇の服に血がべっとりとついている。


「兄っち、兄っち......」


「......」


「なんで死んじゃったの?」


「......」


 答えてくれない扇。

 泣くしかできない杏優。

 この問いに答えるのは、ナシャルターザ本人。


「何を言っている、烏谷 杏優。貴様の兄が死んだのは、貴様自身のせいであろう。貴様がタイムマシンさえ作らなければこのような自体にはなっていないのだ」


「杏優、タイムマシンなんて作ってない」


「いや、貴様は作るのだ。未来で、必ずな!そのせいで、時がおかしくなり我々のような組織狙われるのだ」


「杏優、そんなもの作らない......」


 涙が止まらない。

 それでもしっかりも言う。


「だから兄っちを返して」


「死んだ命は戻らん」


 即答だ。

 キッパリと言われた。

 どうやっても取り戻すことができない命。

 真ん中の団員は意見する。


「ナシャルターザ様、そろそろいいんじゃないですか?」


「そうだな、では烏谷 扇とそのタイムレンジャーの者を処理しろ」


「兄っちに何もしないで!!」


 泣きながら訴えた。

 団員に掴みかかるが杏優をきにもとめないようだ。


「では、烏谷 扇の処理して参ります」


「うむ」


 部屋を出ようする団員達。

 真ん中の団員が何を思ったのか、足を止めた。

 そして。


「あっ、ナシャルターザ様」


「なんだ?」


「そう言えば、この戦闘服ダサすぎじゃありませんか」


「いきなりどうした?」


 団員のしっかりとした声音からふざけたものになった。


「いや、タイムレンジャーの服装の方がかっこいいと思って」


「何の話だ!?」


「それに嫁入り前の女の子の体に何傷をつけてんだよ!」


「だからなんの話だ!?」


 団員はヘルメットを投げ捨てた。

 そして、激昴。

 ヘルメットを投げ捨てた団員は物凄い目付きで言った。


「俺は、タイムレンジャーって話だ」


井上(いのうえ) 永瀬(ながせ)』。

 その人だ。

 姿を見せると、周りの団員達が叫ぶ。


「そいつを捕らえろ!!」


「捕られるのはお前らだよ」


 井上は告げた。

 すると、部屋に沢山のタイムレンジャーが張り込んでくる。

 銃を構えていた。

 それをナシャルターザを始め、周りの団員にも向ける。


 だが、ナシャルターザは笑う。

 無気味だ。


「タイムレンジャーごときが、我々の組織の団員が何名いるか知っておるのか?」


「知らねえな」


 と即答で答えとき、扇を持っていた団員もヘルメットを取って、井上の耳元で言う。


「1204名です」


「え、そんなにいんの?」


 そう告げたのは、井上の部下の女だ。

 すると、冬花を持っていた団員もヘルメットを取る。

 中から現れたのは、井上の部下の男だ。


「たった今、ナシャルターザの部下を全員捕らえたという連絡がありました」


「だそうだぜ、ナシャルターザ」


 ナシャルターザの顔色を変えた。

 その場、雰囲気とは関係なく1人の者が動く。


「井上先輩、わざわざ私と扇くんが死んだフリをした意味ありましたか?。あと、敬語の使い方が気持ち悪かったですよ」


「君も、最後のセリフいらなくね!?まぁ、でもこんな演出した方がぶっ飛ばすかいがあるだろ」


「はぁ、そうですか」


 若干呆れている。

 横目で扇の方を見ると冬花はいう。


「扇くん、あなたもいつまで死んだフリしているの。妹さんを早く安心させなさい」


「そうか......」


 すると扇は動き出す。

 杏優は目を大きく開け、信じられないような表情だ。

 妹の手を取る兄。


「心配かけたな、杏優」


「兄っち生きてるの、本当に」


「もちろん生きてるよ」


「なんで」


「それはな───」


 扇はあの時のことを説明に入る。


 ×××


「早く、くたばれよ」


 銃を2人に向け、撃つ。

 その前に銃を持っていた者が倒れた。

 同時に、2つ銃声が鳴ったのだ。

 それが始まりのように、次々と団員達が倒れていく。


 扇を蹴った団員が嫌な汗をかいている。

 騒いだ。


「どうなっていやがる、誰だ出てこいよ!」


「......」


 返事がない。

 恐怖を隠すために適当銃を辺り撃つ。

 それでも何も起きない。

 だから。


「くそが、ならそいつらを殺すぞ」


 銃口を2人に向けようとした時だ。


 バン!


 銃声が鳴った。

 この団員は撃たれたのだ。

 その反動で、銃を落としてしまう。

 すぐに拾う為に手を伸ばすができなかった。

 手の上に足が乗ったのだ。

 見ると1人の男性が立っていた。


「助けに来たぞ、冬花」


「井上先輩、どうして」


「先輩だからだ」


「意味が分かりません」


 冬花も理解できていないようだ。

 だが、井上はすぐに行動を始めようとする。


「早速だが、2人共演技って得意か?」


「どういう意味ですか?」


「何、ちょっとな」


 ×××


「ってわけだよ」


 杏優に説明するがどこか納得してないようだ。

 まぁ、これは悪い冗談なのたがら仕方がない。

 扇は、ナシャルターザにも聞こえるように説明したため当然だが、この場にいる全員に聞こえている。

 すると、ナシャルターザは顔を歪めていた。


「ふざけるな!」


 無言でナシャルターザを扇達は見た。


「この私がこんなことで負けたとでも思っているのか!」


 そう叫ぶと、胸元から何やらスイッチが着いたものを出す。

 全員に見せるようすると口を歪めて不敵に笑う。


「これは、自爆(じばく)スイッチだ。私の意志一つでお前らの命は終わりだ。さぁ、どうする」


「なら、殺れよ」


「何っ!?」


「だからやれるもんなら殺ってみろよ。って言ってんだよ。バカなのかお前は」


 ナシャルターザが切れた。


「ふざけるな、誰に向かって物を言っているのだ」


「......」


「ならば、望み通り殺してやる」


 ナシャルターザは躊躇なくスイッチを押した。

 だが、何も起きない。

 理解できない。

 確かに、スイッチを押せば自爆するはずなのに。

 ナシャルターザは混乱していた。


「なぜだ......」


 そう呟くと、機体の中に音声が鳴る。


『井上さん、機体を操作権限を全て奪いました』


「そうか、雪菜ありがとう。それにしても、今回は仕事が早いな」


『いつも通りですよ』


「そうか?あっ、もしかして妹がいるから早かったのか」


 井上は推測を述べる。

 すると、音声──雪菜という女性から信じられない言葉が発せられる。


『うるせーよ、黙れ』


「はい」


 肩をしょんぼりさせた。

 周りのタイムレンジャーは何もしない。

 冬花は、そんな井上に指示を出す。


「井上先輩、早くナシャルターザを捕まえてください」


「そうだな」


 どこか元気なさそうに銃をナシャルターザに向けた。

 気を取り直した。


「ナシャルターザ、よくも人の可愛い後輩に手を出したな。覚悟しろ!」


「やめ、」


 容赦なく引き金を引いた。

 ナシャルターザに銃弾が当たり倒れた。

すいません、投稿したつもりだったのですが時間を過ぎてしまったようです。

本当にすいません。


次で最終回です。


どうぞよろしくお願いします。


その他にご意見・ご感想がありましたらよろしくお願いします。

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