朝は嵐です。
「んぁー」
寒い寒い・・・
朝は嫌いだ。
ヴヴヴヴヴヴヴ
「ぎょわっ」
俺は奇声を発した。
携帯か。
あぁ、また・・・
開くと何件ものメール。
「なになに?斉藤くんから聞きました☆メル友になって♪・・・は?」
くそ・・・斉藤め・・・
つか、誰だよ怖ぇよ。
「次は・・・もう付き合って!まじで!ねぇ!お願い!・・・ギ・・・ギ・・・」
ギャー!と叫ぶと同時に家のチャイムが鳴る。
俺の叫びは負けた。
「瑛ちゃん、レオくん来てるよ、はやく準備しなさい!」
な・・・!瑛ちゃんって呼ぶなとあれほど・・・!
母さんの後ろには笑いを堪えてる奴が一匹。
――――――――
「瑛ちゃん♪」
「・・・うぜぇ」
「ねぇ瑛ちゃーん♪」
「・・・殺すぞ」
寒いから余計にイラつくぜ。
ドンッ
いって・・・なんだよ。
「キャー、ごめんなさーい!」
群れた女たちが騒ぐ。頭が痛い。
「ん、別に」
適当に流す。
「キャッ、また許してくれたー♪」
また・・・だと?
女たちはどこかへ消えていった。
「やれやれだな、前と同じ子じゃん」
レオが呆れた様に言った。
「くそ・・・わざとかよ」
「今頃気づくな(笑)」
――――――――
教室に着くなり、俺は斉藤にヒザ蹴りをくらわせた。
ちょっとスッキリ瑛ちゃんです。