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Ghost helpers!  作者: 北風
第一章
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9話 白樺 雪 4

「畜生……俺のカップ麺ストックが……」


先ほどコンビニで買ってきたカップ麺。


今日食べる用とは別に5.6個購入してきたのだが、今はもう皆亡き者となってしまった。


「雪……本当アイツどんだけ食うんだよ……」


まあ「朝飯食って無いんならラーメン要るか?」とか言い出したのは俺なんだがな。

最近世話焼きスキルがどんどん向上していっているのを感じる。


洗い物を済ませて雪の方に目をやると、彼はソファーの上ですやすやと寝息を立てていた。

本能のままに生きているな。


「おい! そーそーぎ! 起ーきーろ!」

「うぅ……? そーや…………?」


このままだとナチュラルに住みつかれかねないので、俺は雪を叩き起こす。

だが雪はひとつ欠伸をすると、また目を閉じてしまった。


「だあぁー、もう!!」


怒鳴り声をあげて手近にあったクッションを投げつける。

雪は眠ったまま片腕だけを素早く動かし、クッションを弾き返した。

お前は歴戦の暗殺者(アサシン)か。


……にしても朝っぱらからよくここまで熟睡できるな…………まだ9時だぞ。


「……ん、そうだ」


床に落ちたクッションを拾い上げた所で、俺の脳裏にある考えが浮かんだ。


「雪! 一回起きろ!」

「んん…………なに……」


雪はトロンと眠そうな目をこっちに向ける。


「俺ちょっと出かけてくるから。眠いんだったら寝てて良いから、帰るまで留守番しててくんねぇか?」


そう。


雪をここに閉じ込めておけば良いのだ。

そうすれば俺は安心して桃菜とのお喋りに興ずる事が出来る。


「……ん…………わかった…………いってらっひゃぃ……」

「ああ」


コイツに留守を任せる事に一抹の不安を感じなくもないが、まあすぐ帰ってくれば大丈夫だろう。

俺はさっき投げた時のまま放置されていた傘を手に取り、玄関の扉を開けた。



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