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電脳世界の終わり方  作者: ナナフシ
1章:運命という名のプログラム
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アリシア

「おはようございます」


その声で私は目覚めた。

カーテン越しの柔らかい光、小鳥たちの優しいさえずり、それらはまるで私の目覚めを歓迎するかのように、温かく心地よい。


そして、目線を先ほど聞こえた声の方に向けると、そこにはいつもの女性が立って、こちらにいつもの優しい笑みを浮かべていた。


「おはよう、アリシア」

私は、彼女に挨拶の返事をすると体を起こした。


ああ、今日も一日が始まる――


「今日のスケジュールはなんだっけな……」

ベッドから起き上がり、思い出そうとしたところで


「朝ごはんは出来てますよ。早く降りてきてくださいね」

と、アリシアから話しかけられた。


「わかった。すぐ行く」

そう答えると彼女は満足そうに部屋を出て、階段を下りて行った。


窓の外から聞こえる小鳥のさえずりを聞きながら服を着替えた後、私も部屋を出て彼女のいるダイニングへと向かっていった。



ダイニングでは、テレビがついていた。

テレビの中の”人”がいうには、人類は海王星にも旅行ができるようになったらしい。


「海王星か……」そうつぶやくと


「行きたいですか?」

アリシアがキッチンから私の大好きなハニーバタートーストと日本国産豆のコーヒーを持ってきて、そう聞く。


「え、あ、ああ。」

意表をつかれ、情けない返事をしてしまった。


「アリシアは、行ってみたいか?」

冷静を装いつつ、気になったので私は聞いてみた。


「ハジメさんが行きたいなら、私も行ってみたいです」

アリシアはそう答えた。


彼女はいつもそうなのだ。私が行ってみたいところに彼女はついてくる。

私が行く先々で彼女に「楽しいか?」と聞くと


「はい!楽しいです!」

と、必ず返してくる。


彼女の嫌そうな顔を一度も見たことが無いので、本当に楽しいのだろうと思っているが、時折少しだけ申し訳ない気持ちになることがある。


思えば、彼女と出会ったのは10年ほど前だったか……

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