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使命の果てに
窓のない無機質な研究室の中、私は立っていた。
様々な機械が発する駆動音以外、何も聞こえない。
「ふぅ……」
最後の確認作業を終えた私には、もうするべきことは何もない。
目の前にあるこのボタンで、すべてが終わる。
後は押すだけだ。
どうしてこうなってしまったのか……
今となってはもうわからない。
――「そろそろ行こう」
私の使命はもう終わったのだ。
誰かに語り掛けるようにつぶやいた後、私はボタンを押した。
研究室内に、機械の作動する音が響く。
——そして世界は、静かに書き換えられた。




