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『こうして少年はまたひとつ大人になった』(8)

 ◇◆◇◆◇



 事ここに至って、俺はようやくひとつの、たったひとつの明快にして普遍の真実を理解した。


 ──この人は()()()

 ──本気でヤバい、

 ──俺が

 ──俺なんかが、

 ──()()()()()()()()()()()()では、

 ────到底ない。




 **********




 ──こうして俺はこの田舎に引っ越してきた。


 同行されたというか、連行されたというか、まあ平たく言えば<拉致(らち)>という手段を用いられて。


 そしてあの夏の暑い日から、もう一年と半年近くが経過しようとしている。曜子さんが俺を引き取ってくれた理由、それは俺の胸の中でずっと鍵を掛けられ、封印されたままだ。聞けば答えてくれるような気もするが、正直聞くのが怖い。


 あの日俺が賢明にも肌で感じ本能的に察したとおり、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()である。だからこそ答えを聞くことを躊躇(とまど)ったまま、今日に至っているのだ。



 ◇◆◇◆◇



 まあ悩んでいても仕方ない。結局なるようにしかならないのだから。そして極めて幸運なことに、()()()()()()()()()()()。むしろ良い、とさえ言えるかもしれない。


 俺はフ─ッと大きく息を吐く。両肘を欄干(らんかん)に預けて、もう一度じっくり眼下の街並みを眺める。寒さは相変わらずなのだが、なぜだろうか、なにか暖かいものが身体の奥深くに宿り、寒さを和らげてくれているような気がした。

 天守閣の室内に目を移せば、まだ布団にくるまって静かな寝息を立てている夕凪(ゆうな)の無防備な姿がある。


 さてさて、では長きに渡った回想の要旨(ようし)を、簡潔にまとめて締めくくることにしよう。


 あの夏の日の体験から、俺が学んだ大切な教訓は()()()()()()だ。


 ひとつ、


 ──綺麗な薔薇(ばら)には(とげ)がある。

 ──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 ふたつ、


 ──()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 ────()()()()




 第1章 完



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