王女side
最近になって魔族や悪魔、魔物が活発に動き出しているとギルドからの報告があった。
その報告を受けて国王…お父様は、魔王が侵略を開始しようとしてるのではないかという意見に悩み、勇者召喚をすることを決定。
召喚が出来るのは王家の魔力が高い女性のみ。
数人いる姉妹の中で一番魔力が高い私、イリーナがすることになったけど…異世界から人間を一人召喚…本当に私の魔力で出来るのか、足りなかったりしないだろうか…不安だった。
実際に召喚をした時も、陣に私位の年の男性が現れたものの、倒れてしまい…まさか、失敗したのでは無いかともの凄く不安になった。
「…!誰か!手を貸してください!」
「王女さま?…!成功したのですね!?」
「えぇ…この方をお部屋に!部屋は用意したメイドに案内させて!」
召喚は決まっていた事だったので、部屋は既に準備させていた。
とはいえ、意識が無い状態で来るとは思わなかったから…近くには部屋の外に立たせていた騎士しかいない。
急ぎ、医師を呼んだりしなければ…。
……………………………………
部屋に運び、医師を呼んで診て貰ったが特に問題は無かった。
異世界から呼んだ影響で負担があり、気絶したのだろうと言ってはいたけれど…。
翌日、様子を見に行ったがまだ彼は寝ていた。
…本当に、私は成功したのだろうか…?
「勇者さま…勇者さま?」
不安がまた膨らみ、ついつい声をかけてしまう。