もうやめて。俺のライフが…
「えっと…名前は巧です。身分証明?は無い…かな?」
ポケット探してもないし…てか俺の荷物って神からのスマホ型端末と服しか無くね?
「…名前しかわからないのか…。
【ボックス】は?魔力をそんなに持ってるんだから、使えるだろう?」
【ボックス】?あぁ、荷物しまえるよくある魔法か?
そういえばファンタジーだもんな、あるよなそれ位。
「というか、魔族?
いくら不憫でもそこまで人間に親切にして何が目的だ?」
「あ…そういえばそうだな。
あまりにも不憫でつい…。ほら、一応今、人間に紛れてるって言ったろ?
冒険者やってるから、こういうときの対応とか色々言われるんだよね。
まぁ、俺がそこまで人間嫌いじゃないのもあるんだけどさ。」
「てか二人して不憫不憫ってなんだよ!
ボックス一応開けたけど何もないよ!
あと魔族と人間て、そこまで仲悪いのか?」
いや、一応サポートさんからの情報にも少しあったけどさ?
記憶喪失扱いらしいし?聞いといた方が不自然じゃないよね?
「まぁ、基本は魔族と人間は敵対関係だよ。
だから人間に化けないと紛れるのも一苦労なんだよね。
フェンリルが魔族って言わなきゃ、君は僕の事、魔族だとわからなかったんじゃないかい?」
「あ、そういえばそうかも。」
「まぁ、基本というだけで、人間と同じく魔族も魔物も色々いる。
こいつが人間に否定的じゃなくてラッキーだったな?
魔法もろくに使えないお前じゃぁ、瞬殺だったぞ?」
マジで!?
『基本的にマジです。良かったですねマスター。
平和な世界から来たマスターでは、対応とか無理ですよ。
まぁ、身体スペック的には死にはしませんが。』
サポートさん…なんでこんなに俺に冷たいのかなぁ…
機械的よりはいいかもだけど優しさが欲しいよ…。
『優しさが欲しければバファ○ンでもご使用ください。』
なんで優しさで○ファリンチョイスしたのかな??
『どうでも良いので、早く魔族を追い返してください』
……泣いていいかな?良いよね?
(´;ω;`)ブワッ