同情されたパート2
《おい、これは念話だ、わかるか?声は出すなよ?》
!?フェンリルの声が…サポートさんみたいに頭に響く…?
《さっきの話が嘘では無いなら、地上に落ちた天使の話は一切出すな、話を合わせろ。
人間に擬態した魔族がここにいると言うことは、人間に紛れて探しているはずだ。》
マジかよ、さっきの話、聞かれてないよな?
あ、じゃあサポートさんからの情報確認してよっと。
『マスター、空気ですね(笑)』
…(´;ω;`)ブワッ
「して、魔族?ここに何をしに来た?」
「こんな奥までは来るつもりなかったんだけど…人間に紛れて探し物ついでに森で薬草探してたんだよねぇ…。
そしたら膨大な魔力がいきなり現れたからさ?
で…フェンリル、それ、何?」
「さぁな?俺もいきなり現れたコレを見に来たんだが、どうも記憶が無いらしい。
空間の歪みが一瞬あったから、大方人間の魔法が暴走してどこかから飛ばされたのではないか?」
「え、魔法暴走したらどっか飛ばされたりすんの?」
「…複数の魔法がぶつかって制御が間に合わないときに稀にある暴走を知らないとは…人間も学園で習うはずだろう?
それより、魔力を垂れ流し過ぎ。
自分の魔力位、制御しなよ、駄々漏れになってるよ?
穴に栓するか蓋するイメージ!あと体の中に循環させる!」
「え?え?常識だったの?
つか魔力垂れ流し?え?制御?え?」
「え?じゃなくてさっさとする!」
不憫そうな視線が痛い!
と思ったらいきなり怒鳴られた!?
とりあえず、睨まれて怖いし言われた通り…
「…というかなぜ魔族が人間にそこまで…。」
「なんか…残念すぎて可哀想に見えて…つい。」
フェンリルにまで不憫そうな視線!なんで!?
とかいってる内になんとか魔力しまえた?
「えっと…コレで良いのかな?」
「うん、出来てるね。記憶無くても体は覚えてるんじゃないかい?
君、身分証明出来るものは無さそうかい?名前は?覚えてる?」
《なぁ、フェンリル…魔族は人間に化けられるとか、紛れて暮らすやつもいるのは分かったけど、なんか親切過ぎない?》
《こいつが去ったら色々説明してやるから、無難に話をして終わらせろ…転生は悟られるなよ?》