オムライス ~後編~
カランカランカラン―――
店の扉が開く音がした。
三人が入口に目をやると、そこには年にして十才くらいだろうか、背の小さな女の子がたっていた。ショートヘアの髪にサイドポニーテールが印象的で、髪留めに真っ赤なリボンがよく似合い、服装も女の子のイメージに合う綺麗なバラの刺繍の入った可愛いらしいワンピースを着用している。
「いらっしゃいませ、お客様」
マスターはいつものように優しい笑顔で彼女の事も出迎えた。
「………?」
何がどうなっているのかわかないようだ。女の子は首をかしげている。
「多分、自分が死んだ事……まだ理解できてないんだ」
大河はさゆりに耳打ちをする。
「いらっしゃいませ、ようこそおいでくださいました。こちらのテーブル席におかけください」
大河も小さなお客様にマスターに続きもてなしの言葉をかけた。
「ママは…?」
「残念ですが、お母様はここにはいらっしゃいません」
この子の事を何も知らない。母親はきっとどこかの病院でこの子の事を看取っているだろう、大河はそう想像した。
「何か召し上がりたいものはございますか?」
大河このように、自分の死を理解していない者に対し、死んだことを伝える事には慣れていない。
「オムライス……」
「はい?」
「オムライス、ママのオムライスが食べたい!」
女の子がそう言うと、マスターは『かしこまりました』と、一礼するとすぐにマスターはキッチンに向かいオムライスを作る準備を始めた。
「えっと、この子……こんなに普通なのに……ね、ねぇ冗談でしょ!」
さゆりはそう言い放つと女の子はビクッ、とすると直後、泣き出しそうな顔になった。
「申し訳ありません、うちの新入りが大変ご失礼をいたしました」
小さなお客様にそう詫びると、大河は慣れた動きでカウンターに入り、すぐに暖かなミルクティーを煎れて戻ってきた。
何のためらいも無くそれを彼女は口にすると、頬を『ぽー』っと赤く染めあげて、実に子供らしい表情を見せた。
「あなたはどうして……こんなことに」
さゆりは彼女の後ろから、優しく抱きしめた。その直後の事だった。
「ちょっと、何気安く触ってますの?」
「へ?」
「は?」
あまりに唐突な言葉に二人は同時に声を出した。
「あんたみたいな尻軽そうな女に触られるとあたくしまで尻軽に思われそうです。半径十メートル以内に入らないでいただけませんかしら?」
「……え? えーっと」
さゆりはその子の態度の変化に驚きを隠せないようで、勿論それは大河にもあてはまる。
「はん! この程度で言葉を失うなんてどんだけメンタルが弱いのかしら。ちょっと顔が綺麗だからって誰しもあなたに優しくなると思わないでいただきたいですわね。大丈夫ですわよ、尻軽なんて言いましたけどそんな事これっぽっちも思ってませんわ」
少女は座りながら腕を組み、体だけをさゆりに向け睨みつけた。
「あ、よかった。でも、そんなこと初対面の人に言っちゃいけないよ。あなたのお名前は?」
「はぁー……あなたはほんとにレディーですの? 相手の名前を聞く時は普通自分の名前を名乗るのが常識じゃなくて? 足りないのはむ・ね・だ・け! かと思いましたけど頭のほうもちょっと足りないんじゃないかしら」
「え、えーっとごめんね。お姉ちゃんちょっとうまく聞こえなかったなー?」
さゆりは表情こそ笑顔であったが、誰にでも分かる程にこめかみに血管が浮き出ている。
「あら? 何度でも言って差し上げますわよ。その足りない胸! の栄養にでもしたいのかしら」
プチん……大河は何かの糸が切れる、、そんな音が聞こえた。
「貴っ様あああー!それ以上言うとマジで殺すからね! そ、そりゃちょっとは小さいけどあんたみたいなクソガキよりかは全然あるわよ!」
「あらぁ? どうかしら。あたくし、クラスの中では結構大きいほうですのよ? なんならそこの素敵な彼に比べていただこうかしら? 勝負なんて目に見えてますけど」
「えぇいいわよ! その代わり、あんたが負けたらその服ひん剥いて土下座させてやるからね!」
相手が子供でも容赦が無い。成長期に入るかどうかの子供と闘う事にさゆりはもはや何のプライドも持ち合わせていない。いや、むしろこれから芽が出るまでに摘んでおく、そういった意味も含めているのかもしれない。
「オーホッホッホ! いいですわー。メガドライブがプレステ4に勝てると思ってるのかしらー?!」
「誰がメガドライブよ! その男に媚びるような髪切り落としてただの生意気な少年にクラスチェンジさせてあげましょうか!」
「あら怖い、殿方の前でそんな乱暴な口使いをするなんて……あなたはひょっとしてその年で『処女』なんではなて?」
「んな、誰が処女よ!わ、私は…その…彼氏とか…そんなの、いなかったけど……えと、そういうのは、もっと、あの……」
「オーッホッホッホ!その年で愛する殿方に出会えていないなんて! 昔は十六で子供がいなければ恥と言われた時代をご存知かしらぁー?」
「あんたみたいなマセガキに私の人生を語られたくないわね! い・い・か・げ・ん・に・し・ろー」
そう言うとさゆりは大人げもなく少女の口を広げる実力行使に及んだ
「ひゃあ、わひゃひひひゅへははへはいほ、ひふひょふほーひへふはー!(私に勝てないと思い実力行使ですか)!」
「そこまで言うならきっちり白黒つけて貰おうじゃないの! いいわ! さぁ、じゃあ、えーっと……」
『あ、そっか自己紹介まだだったな。ていうか、こいつ名前も知らない奴によくまぁあんなに身の上話話したもんだな。世間知らずというか何というか……』
「岸部だ、岸部大河」
「岸部君。二人の胸どっちが大きいか確かめてみて」
「ちょ、ちょっと待てよ、落ち着けって」
大河は理解していた。どちらまず胸を揉む事がどれだけ美味しい話であるかを。そして、そのどちらかの結果を告げた後に、どうなる結末が待っているのかも。
「ほら、早く!」
古城はもうすっかり頭に血が上ってしまっている。
『どうすんだ、どうしたら……くう』
「何をやっとるんだね、大河君……」
オムライスを作り終わり、ホールへと戻ってきたマスターは呆れた声で両手で大事そうに銀のトレイの上にオムライスを乗せ、それを運んできた。
「オムライスだー!」
さっきまで女の火花を散らしていた少女は、目の色を変えテーブルの前に座る。
「さぁ、どうぞ。冷めないうち召し上がれ。」
マスターは優しい口調で勧める。
「いっただっきまーす!」
そう元気に言うと、少女はオムライスを頬張ったが、咀嚼する速度は徐々に落ちていった。彼女がそれを一口だけしか食べなかった。そしてカタン、とスプーンを置いてしまい、うつむいている。そして何より表情が暗い。
「違う……ママのオムライスじゃない。ママのはもっとおいしかった!」
さすがにマスターもこれには参ったようで頭をかかえた。
「申し訳ございません、私めの腕前ではお客様のお母様の料理には及ばないようで……」
「ママのオムライスが食べたい!食べたいの!」
マスターも大河も困り果ててしまっている。大河も料理を作ることはできるが美味しく作れるかというと話は別である。しばしの沈黙の中、話を聞いていたさゆりが女の子のオムライスを勝手に一口食べ、目を閉じ顎のあたりに手をかけ、何かを推理しているような様を見せた。
「お母さんの味、ひょっとしたら」
何かを思いついたようにそう口にすると、突然マスターが出てきた方角、キッチンに向かって駆け出した。
「マスター、まだ材料はありますか?」
「あ、あぁ。ここには材料はいくらでもある、が」
「思いついた事があるんです。キッチンを貸していただけませんか?」
言い終わる頃にはもうさゆりはホールから姿を消してしまっていた。
「どうしたんでしょう? あの子」
そう大河はマスターに呟いた。
「さぁね、ただ」
「ただ……?」
「あの子の瞳は初めてここに来た時の君と同じ瞳をしていたよ」
そう言うとマスターはニコリと大河に微笑みかけた。
しかし、それ以外に大河はふと違う疑問が浮かんだ。少女がなぜ消えていかないのか不思議に思い始めた。いつもよりこの子はいる時間が長い。早ければとっくにいなくなってもいい時間だ。
「マスター?」
マスターに話を振る。恐らくマスターも同じ事を考えていたらしく、口元に手を当てしばし考え込んでいたが、すぐにハッ、としように両手をポンと叩いた。
「あぁ、もしかしたら……」
マスターは何かを閃いたように呟く。
「この子はまだ、死んでないんだよ岸部君」
「え、それってどういう」
「この子はね、今死ぬかどうかの境界線にきているんだ。体がまだ本当に死をむかえてないからここで踏ん張っていられるんだ」
「じゃあこの子はまだ!」
「あぁ、うまくいけば消えずにすむかもしれない」
「おい、お前またママに会えるぞ。お前がここにいられるのは、まだ死んでないからなんだからな!」
少女は何かを理解したようで、両手をぎゅっとと握りしめた。
「じゃあ、ここは、死んでしまった人が来る場所ですの」
「あ、あぁそうだ。でも大丈夫。お前まだ生きれるんだよ! ママにオムライス作って貰えるぞ」
大河はそう言って彼女を励まそうとした。
「ママ……? 無理ですよ。だってママは……ママはもう死んじゃってるんですもの」
「え?」
「私とママは二人で動物園にいきましたの。沢山の動物をいっぱい見て、帰りにお仕事を頑張ってくれてるパパにお土産を買って、それからタクシーに乗って帰り道に……事故にあって……」
数日前の出来事を大河は思い出した。『娘がここにこなかったか!』と、泣きじゃくりながら詰め寄ってきたあの女性を思い出した。
『そうか、この子の母親だったのか』
女の子は何かを諦めた目で大河を見据えながら話を続ける。
「事故にあってからの事、あたくしは少し覚えてるんです。ママは私を抱きしめてくれてて、すごく痛かったけど、ママがぎゅっとしてくれて、『大丈夫、大丈夫よ』って何度も励ましてくれてましたわ。でも、その声がどんどん小さくなっていって、最後はあたくしの上で……死んじゃってた……その後は気がついたらここにいたんですの」
大河はかける言葉がなかった。
「なんとなくわかってたんです。あたくしは今からママの所にいけるんです。早くママに会いたい、ママのいないところなんかやだ!」
『なんだよこの子は、早く死にたいって言ってるようなもんじゃねえか』
しばらくしてできあがったオムライスを持ったさゆりはホールに戻ってきた。
「お客様、お待たせいたしました。オムライスでございます」
そう彼女は言い、小さな少女の座っているテーブルにオムライスを置いた。
女の子の目はもう、それには向いていなかった。出された料理を食べる事なく首をふるふると横に何度も往復させ、拒絶した。
だが、それをさゆりは許さなかった。椅子に座った女の子よりも視線が下になるようしゃがみこみ、ニッと白く綺麗な歯を見せた。
「私、コックになりたいの。あなたのお母さんとどっちが料理が美味しいか、試してみてくれない?」
それを聞くと、女の子は渋々ながらゆっくりとスプーンに手をかけ、オムライスを一口食べた。
「あ、これママのオムライスと一緒の味がする。ママのオムライスだ……これ、ママのオムライス……ママァ」
もう一口、さらに一口、一口食べるごとにポロポロと涙を流しながら少女はオムライスを全部たいらげた。少女が食べ終わるのを見届けて、さゆりは優しく微笑む……ことはなかった。
「で、さっきから話聞いてたら、あなた何? もしかして悲劇のヒロインでもきどってんの?」
「はい……?」
大河はまたしてもこんな言葉が出てきてしまった。
「あんたねぇ! あなたの母親は自分の命を投げ出してまであなたに生きて欲しかったの! 自分の命を投げ出してまでかばおうとしたの! 守りたかったのよ。 愛してたあなたのことを! 確かにいなくなったの寂しいかもしれない。でもまだあなたにはお父さんがいるじゃない! まだまだ甘えたりてないでしょ? ママと行った動物園の話もしてないでしょ? お土産! まだ渡してないでしょ?!」
さゆりは小さな少女に精一杯の声をあげた。
自身の境遇を彼女に重ねてしまっているのか、同族嫌悪という言い方には少し語弊があるかもしれないが、近い何かを感じてしまった分、先ほどは反発してしまったようだった。
「ひっく……ひっく……」
少女は泣きながらさゆりの話をじっと聞いた。
「確かにママがいなくなってもう自分は生きるのが嫌なのかもしれない。でも! あなたは、明日を生きれるんだよ。私も、そんな立派な人間じゃないけどさ、生きれるんだよ。今のあんたにこう伝えられるんだから、きっと私この先、こういう出会いをしたくて料理を作り続ける。私も頑張るから……私もやるからさ、一緒に頑張ろ? ね?」
いつの間にかさゆりもボロボロと涙を流していた。
少女は『うん……うん……』と、言いながらさゆりに抱きついた。
「じゃあ次にあなたに会うまでにクイズ出してあげる。『レ・バ・ン・ガ』これは小さい頃お父さんと二人でこうやって暗号を作って言い合いをして遊んでたの。くだらないけど、目が覚めたら、どういう意味か考えてみて」
「うん、うん! ありがとう。貧乳さん」
「うぐ……どこまでも可愛くないガキね」
そう言って少女は消えるのではなく、扉をあけて外に駆けていった。
「今回は助けられたよ、古城君。君は立派な料理人になれる」
「ありがとうございます、お役に立てたみたいで何よりです」
さゆりはそう笑顔でマスターにそう言った。
「ところで、マスターの料理も結構な腕前だと思うけど何が違ったんだ?」
「あぁ、あれ?簡単な事よ。ケチャップライスにマヨネーズを少しいれるの。私も小さい頃お母さんによく作ってもらってたからひょっとしたらと思ってね。家庭の味、ってやつなのかな。お母さんの料理は食べるとあったかい気持ちになれるの。だから、私もおいしい料理をたくさん作って、いつかお父さんに私の料理が食べたいから帰ってくるって、そう思わせれるくらいの料理人になりたかったんだ」
そう言うさゆりの顔は、寂しそうな声をしていたが、自分の力で何かができたことに、満足したような顔をしていた。
「あ、それともう一つ。『レバンガ』って何だ?」
「あはは、あれはね。ただ言葉を逆から読むだけだよ、あれなら『ガンバレ』だね。本当あれ、ローマ字にして英語にしてうまく文章を作る、ってところまでがお父さんとの勝負だったんだ。うまく英語作れたら勝ち、みたいなね」
そう照れくさそうに古城は微笑んだ。
「あ、あれ? 俺この前来たお客さんからそんな言葉を言われたような。なんか英語にしては意味が通らなくて、耳がどうの……そうだ、『you say,shine run out eir』そうだ、これだ」
「え、ちょっと、紙とペン貸して」
そう言うとさゆりは慌ててそれを書き出し、様々な組み合わせを試した。およそ20分程はかかっていたであろうか、ペンを置き、じっと動かなくなった。
「お、おい古城?」
涙でにじむ紙のうえには、できあがった答えが書き出されていた。
『さゆり おうえんしてるよ』
「お父さんだ。お父さん……聞いてくれてたんだ」
今度は古城が泣き崩れる番だった。
◆
次の日四時四十四分
「やっべー、もうすぐ時間だ……急がないと」
「遅いぞ、見習い!」
「すいません!ってあれ? 古城さゆり?」
唐突な声に反応して謝ってしまったが、われに返り下げた頭を上げると、そこには長い髪を綺麗に後ろで縛り両手を組んだ古城さゆりの姿があった。
「私もここでシェフとして働かせてもらうことにしたの。マスターは料理専門じゃないでしょ? 腕の立つ料理人が必要だと思って、ね」
そうさゆりは大河にニッ、を笑顔を見えた。
「この前は成功したけど、お前他の料理作れんのか? うちはどんな料理もこなせないと無理だと思うぞ?」
「何言ってんの!これでもこの世界で『生きていこう』としてるんだからそれなりに自信はあるわよ。できなきゃ覚える、そうでしょ?」
そう言ってさゆりは胸をはった。
「せいぜい、客が消えちまう前に料理作れるようにしとけよー」
「まっかせなさい! おっと、時間よ」
「よし、じゃあよろしくな! 古城」
「さゆり、でいいわよ。大河」
「あぁ、よろしく。さゆり!」
カランカランカラン―――
「いらっしゃいませー!」
マスターの声ではなく、耳覚えのあるとても可愛らしい声が聞こえてきた。
「その声は…」
「その声は…」
大河とさゆりは声を合わせてそう口にし、そしてさゆりはわなわなとその声の主を指差しながら大声を上げた。
「お前はー!」
「昨日はお世話になりました! 自分の体に帰ったところ、まだ体が起きれる状態ではなかったので、マスターに事情を説明して、目が覚めれる状態になるまでここでウェイトレスをさせていただくことになりました!『新條ノバラ』です!よろしくお願い致しますわ」
「マスター!? いいんですか? どう見ても小学生ですよ!?」
さすがに大河も呆れて確認する。
「ははは、警察も何もないんだ。本人がやりたいと言ってるんだし、気にすることはない。それに何度も言ってるだろう? ここは出るも入るも自由の場所。特に明日があるものにはね」
「大河さんの素敵な笑顔がその……あたしは見たくて……エヘヘ、似合いますか?」
新條ノバラ、いやノバラは自身のウェイトレスの格好をくるり回って大河に見せてきた。
「あぁ、とてもよく似合ってるよ」
大河は笑顔で答える。
「ありがとうございます! ここには男に縁のない可哀相なオサルさんが一匹まぎれ混んでるようなのであたくしが守って差し上げますから、安心してくださいまし!」
ノバラの言葉を聞いた瞬間だった。
「だーれが男に縁がないってこのマセガキ表でろ! お前んとこの病院いってすぐさま蘇生して追い出してやるよ! さっさと大河から離れなさい」
「あーん、大河さん怖いですー。いたいけな少女が何でも食べちゃう怖いオサルさんに料理されてしまいそうですー あ、でも大河さんでしたらわたくしの事召し上がっていただいてかまいませんわよ?」
「ちょ、ノバラお前何言って、ていうかお前ら俺を挟んでそんなわけのわからん闘いを始めるな!」
「やれやれ、この店もにぎやかになってきたね」
口ではそう言うが、マスターもその賑やかさはやぶさかでは無いようで、いつもの優しい笑顔で三人を見守っている。
「ちょ、マスター! これ止めて下さいよ」
「はっはっは、みんな元気で何よりだ、今日もきっと仕事はたくさんあるよ」
「縁起でもないこと言わないでくださいよ……ははは……」
「さぁみんな、開店の時間だよ」
「はい!」
マスターの合図でみんなが仕事の準備にとりかかった。