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詩集⑤

幻想夜話

作者: 桜ノ夜月

真夜中を指し示す

五月蝿いくらいに鳴り響く秒針。

セカイはもう眠りについた。

吸い込んだ空気は

こんなセカイが吐き出した寝息だ。


階段を降りる十五秒。

響く軽い足音。

か弱きセカイを起こさぬよう

細心の注意をはらう。


光る電光掲示板。

3、2、1の合図でほら

流れるデマを

今すぐ

叩き壊してやろう。


砕け散るセカイ。

一瞬の静寂。

痛む手を引き摺り

僕は歩く。


点滅する信号機。

赤のヒカリは

『進め』の合図?

訳も解らず

走る、走る。


泣き叫ぶ影法師。

響く爆音。

滴る赤。

不思議な不思議な、夜。

『こっちへおいでよ。』

川の底から

僕を呼ぶ声がする。


『Yes.』か『No.』か。『好き』か『嫌い』か。

両極端なセカイが

極端な答えを提示する。


明日が来たら

僕はまた

狂う心と可笑しなおつむを隠して

『典型的な中学生』を

演じるのだろう。


仮面を着けて

歪に笑い

壊れた心と

冴える脳を抱え

今日の御話はおしまい。

明日また

とっておきのお伽噺を

君に

聞かせるよ。

感想、アドバイス、ポイント評価などお待ちしております。

ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして。神通百力と申します。 >流れるデマを 今すぐ 叩き壊してやろう。 この部分いいですね。 いい詩でした。
[一言]  とある歌が脳を過ぎった……!  最後のがかっこいいね! 明日また とっておきのお伽噺を 君に 聞かせるよ。  っていうのが響いて来る……!  次回の詩も楽しみに待ってるね! 儚夢
[良い点] 主人公の、他とは違うところがひしひしと伝わる。 最後の読み手に語りかけるところが◎ [一言] とうてい俺には書けないジャンルだね…… 自分はこういうのは書けないから、 書ける夜月は俺より才…
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