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In this corner of 〇〇  作者: スズキ
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6月の整備室

20××年 某日


数年前の侵略により。人々の生活は一変した。

侵略者に対抗すべく様々な対策が練られ最終的には各地に集められ防衛と営みを完全に一体化することとなった。


日本支部、静岡市支部。

対侵略者用ロボット整備室


「あ“ぁー熱い!!」

まるで、サウナにいるかのような蒸し蒸しした部屋の中で大声を出し悪態をつく少女が一人


「文句言言わないの!この子たちが整備できる大きな場所はここ以外ないんだから!」

「だからといってこんな地下にしなくてもいいじゃないですか!密閉されすぎてあまりにも暑すぎます」


黒い腰まである長い髪を雑に束ねて暑そうにタオルで汗を脱ぐ。

悪態はついているが、作業はきっちりをこなしている。真面目である。

彼女の名は田原桃子


この、対侵略者用ロボット、、、シェイバーの整備である。


E.L.Kが侵入者に対抗するべく新しく作った戦闘機。人型操縦ロボット、シェイバー

侵入者の身体は私たち人間よりかは遥かに大きく、現れた当初は太刀打ちするこが出来なかった。

その後現れた対侵略者用の鉱石、青願銅を使用し作られた戦闘機である。


「真理香先輩。今6月ですけど、8月はもっと熱いんですか?」

「そうね、熱いわね」


真理香は桃子のには目もくれず淡々と返事をし、シェイバーの一番のコアとなる首の部分の最終点検を始めた。


「いや、それはやばい、、、なんでエアコンがないんだ。」


ぐったりと怠そうに歩きながら桃子も足元の整備を始めた。


この静岡支部では約3体のロボットを所持している。

一体一体4名がかりで丁寧に整備をする。

シェイバーに何かあれば文字通り、この支部の終わりなのだから。


「おいおい大丈夫か桃子。水分補給はちゃんとしろよ!まだまだ、仕事はこれからだぞ」

「親方、わかってますよ。もちろん水分はちゃんと摂ります。私たちがここで倒れたら、みんな共倒れですから。

死に気で整備します。」

「そうだぞ、俺らはパイロット、、、敷いては皆んなも命を預かってんだからな。責任は重大だ。」


またはじまったと、真理香は呆れた顔をし始めた。

この整備室に桃子が配属され今日で3ヶ月。週に2回はこの二人が話し合う内容だ。

このクソ暑い中よくそんな熱い話ができるもんだなと半分尊敬する。

だが、真理香は早く仕事を終わらせて涼しい場所へ戻りたい。

しゃべっている暇などないのである。


「そこの2人。さっさと終わらせるために。口ではなく、‘手’を動かしてください」


「はい!申し訳ないです!」

「わかった、わかった。そんな怒るなって」


この会話の締めを作るのはいつも決まって真理香なのであった。

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