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ゲーマーが戦国時代で生き抜くようです  作者: 日向を向く白猫
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最強FPSプレイヤーが戦国時代にタイムスリップした話

初めまして!日向を向く白猫です!普段はブログやTwitter等で文章や詩を書いていましたが、思い立って小説を書いてみようと思いました!

今回は信幸のタイムスリップまでの経緯までとなります。この物語の主人公はノンプロの最強ゲーマーということですが、それ以外は平凡な大学生です。そんな幸村が戦国時代という荒波の中で思い、悩み、人の手を借りながら選択し、成長していくストーリー展開にしていく予定です。

何となく構想は出来上がっているので、できるだけ速く投稿できるよう頑張りますので、是非とも応援よろしくお願いします!

因みに作者はただのゲーム好きです。笑

「S4N4D4圧巻の4連続キル!勢いが止まらない!」

会場に響き渡る実況の声。湧き上がる歓声。

その声を浴びて、S4N4D4と呼ばれた男はひたすら画面と向き合っていた。

ここは世界的FPSゲーム「Battle of Worlds4」の決勝戦。ここに勝てば国際大会への切符が決まるという場で、S4N4D4は躍動していた。相手は世界大会常連のプロゲーマー集団。強大な相手を前にしてもS4N4D4は冷静だった。

「5人目もS4N4D4が取った!優勝はImpossible!絶対王者KingRaidersを破っての優勝!まさに不可能を可能にし、世界への切符を手にしました!」

歓喜の渦の中、S4N4D4は今までの事を振り返っていた。


彼の本名は、山内信幸。ごくごく一般の大学生だ。歴史好きの父が、産まれてきた長男には、真田兄弟の兄信幸の名前を付けたかったらしくそう名付けられた。彼には弟がいるが、もちろん名前は幸村。

信幸は、昔から好きなことに夢中になる性格だった。「Battle of Worlds」を始めたのは、高校3年生の時、受験勉強よりも本気で打ち込んだ。家族や友人からは色んな事を言われたが、そんなことなどお構い無しにただひたすらにゲームに打ち込んでいた。

元々成績の良かった信幸は、推薦入試で大学に合格。そのまま一人暮らしを始めて、自由な時間と空間を手に入れた。そこから彼のゲームの能力が開花し始めた。日本サーバーに「不死の特攻隊長」がいる。 そう言わしめたのが大学2年の夏。この頃ImpossibleのリーダーであるSunr1seにチームの誘いを受けた。信幸は最初はチームに入る事を渋っていたが、Sunr1seの執拗な勧誘に負け、最初に勧誘されてから約3ヶ月でチームに所属することとなった。


それからというものの、信幸はゲームの世界にどっぷりと入り込んだ。大学はサボりがち、たまに大学に顔を出すと、友人から「生きてたのか!?」なんて言われるほどであった。信幸の性格上友人は多い方であった。人から好かれやすいそんなタイプであった信幸は、少し体調が悪いだけでもすぐに友人に心配されやすい。ゲームに夢中でご飯を食べてないだけでも、友人に飯屋に連れていかれる位である。噂によると、信幸の友人達が「信幸基金」なんて立ち上げていたらしい。Impossible内でもそれは変わらず、少し元気がないだけで、チームメンバーから「今日はS4N4D4が疲れてるからもう終わりにしよう」なんて事もあった。


信幸自身そんな自分が嫌いではなかった。それに人が差し伸べてくれた手を振り払う事も出来なかった彼は、そんな周りに甘え、流れに身を任せてきた。その代わり、いつかは恩返しをしたいという気持ちだけは忘れていない。いつかゲームで賞金を稼いだあかつきには、全ての人に恩を返したい。そんな思いも彼の中にはあったのだ。


大学3年の春。ImpossibleのリーダーSunr1seがリアルの都合で忙しくなる事を理由に、ゲームを引退した。そこで新しいリーダーに信幸を指名した。Sunr1seの頼みならと、信幸はそれを快く引き受け、信幸を筆頭とした新生Impossibleが誕生。そこからImpossibleの快進撃が始まる。

5月の日本大会で3位を勝ち取ると、翌月の大会には準優勝を飾った。その後も準優勝を飾っていった。Impossibleの優勝を阻む大きな壁。それがプロゲーマー集団「KingRaiders」の存在だった。このKRは日本で初めてのプロゲームチームで、FPSからMOBA、格闘ゲームに至るまで様々なジャンルで活躍する強豪チームだ。ゲーム好きなら1度は耳にし、同じ大会に出る者はその名を聞くだけで恐れるという完全無欠の最強軍団。ゲームで世界に行く為には、この大きな存在を倒す必要があった。


信幸らImpossibleは、そんなKRを倒す唯一の希望として注目されていた。プロのゲーマーではなかったが、実力だけはKRに匹敵する物を持っていたのだ。あとはプロとの練習量の差。これさえ埋まれば勝利は間違いないといったところだった。信幸がチームリーダーになってからは、この練習する時間が格段に増え、少しずつKRとの差が縮まり、1つ前の大会ではフルセットの末敗れる所まで来ていた。そして世界大会にも繋がる秋の日本予選。その決勝戦が今という事になる。


「今のお気持ちをお聞かせください。」

インタビュアーが信幸にマイクを向け、会場全ての人が信幸の方を向く。

「まずはここまで支えてくれた多くの人にありがとうございます。」

信幸はSunr1seや友人を思い深々と1礼をする。

「ここまで付いてきてくれた仲間に、感謝しています。ありがとう。」

チームリーダーとして必死にやってきて、時には仲間とぶつかる事もあったが、一緒に戦ってきた仲間を思い、また頭を下げた。ふとみんなを見ると、みんなの笑顔が見えた。中には泣いているのか笑っているのかわからない仲間もいたが、みなが感情を爆発させている。それだけは間違いなかった。

「そしてチームを作ってくれたSunr1seさん。僕をこんな最高のチームに誘ってくれてありがとうございます。」

きっとどこかで見ているであろう、自分の恩師にまた一礼をする。

「僕らImpossibleの活躍が、全てのゲーマーに希望と勇気を与えられてすごく嬉しいです。これからも不可能を可能にして、全力で戦っていきます!」

会場にまた湧き上がる歓声と拍手。「S4N4D4!頑張れよ!」会場のどこかでボイスチャットで聞きなれたSunr1seの声が聞こえた気がする。


その時だった、信幸は急な疲労感を感じた。急激な頭痛、体のだるさそれが一気に押し寄せてくる。膝から体が崩れ落ちていくのを信幸は感じた。歓喜に包まれた観客席が、少しずつ暗くなってゆく。しっかりしないと、そう思った時には意識が遠のいてゆく。信幸はステージの上で倒れ込んだ。歓声と悲鳴の入り乱れるその会場を感じながら、信幸はついに真っ暗闇の世界に誘われてしまった。きっと頑張りすぎたのだろう…声にならない呟きを呟きながら。

最後まで読んでくださりありがとうございます!

次回から、信幸の戦国時代編です。うまく歴史に絡ませられるか、そこが鍵になってきそうですね…

幸村はこれからどんな試練が待ち受けているのでしょうか?

そして信幸はどんな選択をしていくのでしょうか?

作者でありつつも楽しみです。笑

一応モデルとなる人物は決めてあります。マイナー所ですが、エピソードの強い武将を選びました。

人物像はかけ離れるかも知れませんが、そこは自作小説なのでご愛嬌ということで…

では次回お会いしましょう!

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