第一章 一話 冒険の始まり 中編
ちょっと変わったネコの物語のはじまり、はじまり
第一章 一話 冒険の始まり 中編
ニャーロック「そう、あれは、十年前のことだった。あの日、木の枝で昼寝をしようとしていたら、木の下で村長のじじい(あのじじいは前々からパワハラ、セクハラ当たり前、気に入らない奴は牢獄行き、そんなこんなで評判はこれでもかってくらいすごく悪かった。)と、オレを拾って育ててくれたおっさんが、もめはじめたんだ。その時の内容が、オレのことだった。じじいがおっさんにこう言った「何度、言ったら分かるんじゃ、あの子どもは危険だ!わしらを滅ぼしかねないぞ!」だが、おっさんが言い返したのさ「あの子は何もしらないんだ、我々を滅ぼすようなことはしない。たとえあの子が、よそ者であっても。だから、あの子には手を出すな!」とね。前々からあのじじいのオレにする態度がおかしいと思っていたが、このやり取りでオレがよそ者だっていう事が、わかった。すると、じじいが、おっさんに刃物で切りかかってきたんだ。急なことだったんで、オレもおっさんも、すぐには、気づかなかった。気づいたときは、もう時はすでに遅し、おっさんが倒れていた。じじいが倒れたおっさんに「わしに逆らうからこうなるんじゃよ。ひゃっひゃっひゃ」と言って、おっさんの頭を踏んだ。オレはその時、恐ろしさでガタガタと震えていた。そのせいで枝が揺れてしまい、じじいにばれてしまった。「ひゃっひゃっひゃっひゃっひゃ、邪魔な者を始末できた上に、件の子どもも始末まできるとは、今日はついてるわい。」と言い、老人とは、思えない速度で追いかけてくるじじい。走って逃げるオレ。どんどん差を縮めてくるじじい。海に飛び込み泳ぐオレ。水しぶきをあげながら走ってくるじじい。泣きながら泳ぎ続けるオレ。諦めずに追いかけ続けるじじい。5時間以上泳ぎ続けて。バテたオレ。5時間以上水の上を走り続けて倒れたじじい。なぜかいるおっさん。無言でじじいをどっかに連れて行く。呆然とするオレ。
翌日、じじいは、島から永久追放になってた。あの後、おっさんが番所にじじいを連れて行って自分がされたこと、今までの被害者の証言を伝えたらしい。それで、村では悪村長から村を救った英雄扱いで参ったな。そのあと、オレはおっさんに「お前は俺たちの話を聞いていたんだな?なら、話は早い、お前がよそ者だということは誰にも言うな。ばれたら、俺もお前も牢獄行きだぞ。いや下手すりゃ永久追放だな。」と。言われたオレは、永久追放って言葉を恐れて山にこもり始めたんだ。まぁ5年もよそ者であることを隠してると、自分の本当の故郷に行きたくなってしまった。でもオレは船の作り方なんて知らないし、人並みの知識もない、だからって聞いたりしたら怪しまれるし、だったら魚を売るふりをして船の仕組みと人並みの知識を覚えてしまえばいいんじゃないか…てことで今まで5年間コツコツ覚え続けた結果、やっと完成だ!でも、人並みの知識は…無理だった。みんなしてオレが書いた字をみみずくのタンスってバカにしやがって(ミミズのダンスと言いたかったらしい)」ニャーロックはいわゆる勉強のできない脳筋ってやつだった。
ニャーロック「作戦の決行は、一週間後、祭の夜だっ」
さぁ果たして、ニャーロックは無事に島から出ることはできるのか?次回お楽しみに~