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プロローグ0X
???SID
風が頬を撫でる。
地面の草が首に触る。
ここはどこだ?
そうだ、あの時・・・
一人の男が寝ていた。
目立つのはまるで漆黒の闇が具現化した様なコートを纏っている。
髪の色は曇天のような濃い灰色。
目を開くと黒い瞳をしていた。
その目に鮮やかに映るのは、蒼き空と白き雲が流れている。
立ち上がり周りを見る。
そこはくぼ地の中だった、周囲は剥き出しの土が坂になっている。
思い出せ。
こんな所に来たことはない。
グランドクエスト?
黄金のカギと銀の扉?
たしか・・・黄金の光が?
何かに掴まれた?
そんな事をぼんやりと、思い出しながら顔を前に向けた
ここは本当にどこだ?
「ヨウコソ、セカイニ。」
男の目の前には光る球体がいた。
「クロエサン。」
最後まで頑張る予定です。