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ヤマメとの生活  作者: kanisaku
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暇だから、することを考えよう

  こいし「えへへ…これで2週間目だね~」

  ヒロキ「そうだね~」

広いこいしの部屋。出入口の扉にはカギがかけられ、外からも中からも出ることはできない。しかし、そんな部屋に籠っている二人は退屈することはなかった。

  こいし「今日は何しよっか?にらめっこ?かくれんぼ?それとも本読んでくれる?」

  ヒロキ「そうだね~」

  こいし「むぅ…そうだねーだけじゃつまんないよー!」

  ヒロキ「そうだね~」

  こいし「もー!」

著者は書かれていないがこいしが持ってきたホラー物の小説を読むヒロキの横で、ジタバタとこいしが暴れている。消えては現れ、生活に必要なものを持ってきてくれる。どうやって出入りしているのか、何時出入りしているのかは全く分からないが、困った事は特にないので気にはしていない。

  こいし「ねぇヒロキ兄ちゃん。最近、全く遊んでくれないけど…私の事嫌いなの…?」

目に涙を浮かべるこいしを見つめ、頭を撫でてやる。

  ヒロキ「そうじゃないけど…やっぱりずっと同じ部屋でなんの変わり映えも無い生活ってのもね~…」

  こいし「でも、お外出たら二年間ここで過ごす意味がそんなにないよ」

  ヒロキ「だから困ってるんだ。毎日遊んであげたいが、それだと体力と気力が持たないからな…」

未だに頭を撫でられ続けるこいしはおもむろに立ち上がり、寝ているヒロキの上に乗っかる。

  こいし「でも暇だよ。どんな遊びがいいか、考えようよ」

そう言われても、何もすることが無い。本を持ってきてくれるが、大体はすぐに読み終わってしまうか、飽きて止めてしまう。

  ヒロキ「そうだな…何かすること…すること…」

  こいし「あ、お外に出る。のはダメだよ?ここで出来る事じゃなきゃ」

ここで出来る事…。広い部屋にあるのは、二人で添い寝できるようにと四角い部屋の片隅に設置されたダブルベッド。そして、本棚。こいしが持ってきた子供用のおもちゃと、お菓子とジュースが少し。

  ヒロキ「うーむ…」

  こいし「ワクワク、ワクワク…」

期待の目で見つめられ、つい視線を逸らしてしまう。何時まで上に乗ってるつもりだろう。

  ヒロキ「そうだ」



  こいし「こ、これで…良い?ヒロキお兄ちゃん」

  ヒロキ「あぁ、バッチリだ」

アイマスクをつけてこいしの視界を遮る。昔ながらの日本遊びを始めようというのだ。

  ヒロキ「はいはい、その状態で俺を捕まえてごらん。そうしたら何でもいう事聞いてあげるよ~」

  こいし「ホント!?やったー!」

手をパンパンと叩いて、自分の居場所を教えながら、捕まらないようにいろんな場所に移動する。

  ヒロキ「鬼さんこちら、手の鳴る方へっ」

パンパンと音を立ててこいしを誘導する。それにつられて、こいしもフラフラと手を伸ばして自分を探す。

  こいし「も~。ヒロキ兄ちゃんどこ~?」

キャッキャとはしゃぎながら自分を追うこいしを翻弄しながら、徐々に距離を詰めて後ろに回り込む。

  こいし「ふぇっ、あはははは、く…くすぐったいよヒロキ兄ちゃんあはははははは」

こいしの脇の下に手を入れ、優しくくすぐりながらベッドに誘導する。

  ヒロキ「さ、横になって」

  こいし「はぁ、はぁ…ヒロキ兄ちゃん捕まえた…」

ギュっと上着の袖を捕まえ、肩を上げ下げしながらこいしはほほ笑む。

  ヒロキ「あ、ホントだね」

  こいし「じゃあ、これから何でいう事聞いてくれるんだよね?」

  ヒロキ「え、一回だけとか今日だけとかじゃないの…」

  こいし「じゃあまずは…ギュッとして?」

両手を伸ばして、自分を受け入れようとするこいしを見て自分もほほ笑み、ベッドに横になると同時にこいしをギュッと抱きしめる。

  こいし「えへへ…ヒロキ兄ちゃん大好き…」

  ヒロキ「そうか…俺もだ」

二人の監禁生活は、始まったばかりである。

久々のこいしちゃん回です。本当に二年間も監禁生活を続ける気なんでしょうかね…。でも、こいしちゃんと一緒なら全然苦にならないですよね。



読者様に無意識の安らぎを

           「kanisaku」

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