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ヤマメとの生活  作者: kanisaku
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青年のカミングアウト

  ケン「あの…もしかして」

  青年「はい?」

  ケン「アンタ…監禁されてるんじゃ?」

それを聞いて少し戸惑った青年は、家の中と外のひまわり畑を交互に見渡して小さく頷く。

  ケン「やっぱりか…」

  ヤマメ「どうしてわかったの?」

  ケン「首、痣が付いてるし…服の隙間からチラチラと青痣が見えてる。多分殴られた後だろうな」

  ヤマメ「なんでそんなに洞察力良いのよ…」

  ケン「いや、単にカッコつけて言っただけなんだ…でも首の痣は本当だぜ?まるで、首輪で占められてたような…」

  青年「ここだと…彼女にバレちゃいます。また今度で…」

  幽香「そうね。私にバレちゃったら…後が怖いものね…」

いつの間にか青年の後ろに立っていた緑の髪をした女性は、不敵に笑みを浮かべている。

  青年「ヒッ、ゆ、幽香さん…」

怯える青年に歩み寄り、幽香は指で顎を持ち上げて顔をギリギリまで近付ける。

  幽香「私は、アナタを守ってるだけよ?」

ニコニコとほほ笑む幽香とは裏腹に、微笑みかけられている青年は首筋に冷や汗をドッと流している。

  青年「だって…守るなんて言っていっつも殴るじゃないか…」

  幽香「アナタを鍛えてるのよ?それに変ね…何時もはそんなこと言わないのに。まさか、そこの人達が助けてくれる…なんて思ってるの?」

そんな青年と幽香の会話を無視し、その二人に背中を向けてヤマメとケンは声を小さくして話をする。

  ケン「なぁ、あの人って誰?」

  ヤマメ「私も実際に見るのは初めてだけど、風見優香って妖怪らしいわ。なんでも、植物を操れるとか…」

  ケン「なるほど、だからここで植物とかが貰えるってことだったのか」

  ヤマメ「そうよ。でも今はお取込み中だし…一旦諦めて出直しましょうか?」

  幽香「いいえ、そんな必要は無いわ。上って頂戴」

幽香は青年の服の襟を掴んで引きずり込み、それをご愁傷様。と言いたい気持ちでついていく。


家の中は綺麗な木造で、テーブルや本棚はまるで新品のようだった。奥にある布団には、鎖や鞭が見えたが気にしないことにした。

  幽香「それで…どんな用事なのかしら?」

  ケン「えっと…なんだっけ?」

  ヤマメ「霊冷草を欲しいのだけど…もらえるかしら?」

  幽香「いいけど…ダタじゃないわよ?こっちだって、誰かにタダで上げる為に育ててるわけじゃないんだから…」

  ヤマメ「もちろん、お金は持ってきてるわ」

  幽香「そう…どのくらい欲しいの?」

  ヤマメ「そうね…。なるべく多く」

  幽香「わかったわ。ちょっと待っててね。アナタは、二人の話し相手にでもなってなさい」

  青年「は、はい…」


幽香が部屋の奥にある扉を開けて出て行った瞬間、青年は涙を流して顔を押さえだした。

  青年「う、うぅ…ひっく…」

  ケン「おいおい、そんなに泣くことも…」

  青年「自分が、憎いんです…。逃げたいのに、逃げられない自分の性格が…」

  ヤマメ「眠らせて逃げるとかすればいいんじゃないの?」

  青年「違うんです。それも試したんです…けど…。僕、マゾなんです」

  ケン・ヤマメ「は?」

突然のカミングアウトに、二人は唖然としてしまう。そして青年は続けた。

  青年「僕、首に何かつけられると、誰かに虐められたくなるんです。だから、幽香さんの元から離れられないんです…」

マゾです。という告白にちょっと引いたケンは、呆れながらも聞き続ける。

  青年「だけど、首輪とかしてない時は痛いのは嫌いなんです…でも幽香さん、それ分かってて首輪つける時とつけない時を利用して…だから、逃げられないんです」

  ヤマメ「アメとムチの使い方がとてつもなく上手いってことね…」

  ケン「以外と、恐ろしいもんだな。あの人」

なんと、青年は首輪をつけられた時だけMになる不思議体質だった!しかし、一体どういう理屈でマゾになるんでしょうね?そんなこんなで、青年は隠れ変態ということでした。



読者様につかの間の安らぎを

            「kanisaku」

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