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失われた、唄  作者: 美桜
3/9

p:ピアノ



 読んでいて不快に思われる方がいらっしゃるかと思われます。

 そんな時は、迷わず画面左上の←ボタンを押してください。





昔から好きだった。

誰もが忌み嫌う人間の“キタナイ”姿が。


好きだった。

誰かが藻掻き苦しみ、悶絶する様が。


大好きだった。

あの視界を占める一面の真っ赤な世界が。


そしてそれを自分が、この手で作り出すという快感が。

今も、忘れられない。



  *  *  *



『三つ子の魂百まで』なんて世間では云うけれど、それは本当なんだろうか。

だとしたら幼い頃から続いている趣味、嗜好、習慣が変わることは……ないのかな。

寧ろ、もっと進化していたりして。

……なーんて、ね。



  *  *  *

 


子供の発達には環境説と遺伝説があって、どちらか一つではなく相乗効果によってその子の将来の人格が決定づけられるって、いつか本で見た。


かの有名な殺人鬼や王妃なんかもそういった他とは異なる環境で育ったが為に他とは違う、理解できない思考を持っていたという人もいるし、絶対的権力を持っている父親がいる子は将来的に独裁者になる可能性が高いことも知られている。


でも、例えば普通のなんの変わりもない両親を持った子がいて、その子が将来的に犯罪者になったとしたら、どうだろう。

その子が育った環境だけが異常だったわけじゃない。

疑問に思う?

何故?


だって僕は。

僕たちは。

“ニンゲン”は。


とてもとても陰気で、醜悪で、邪悪な一面を必ず持つ数少ない“イキモノ”なんだから。

更にそれを隠して隠して隠し通そうと悪足掻きをする、たった一つの種族なんだから。

それに少し、たった一つでもいいかもしれない。

他とは異なる“トクベツ”な因子を一つ加えてあげれば……君も、



――なれるよ。





 人間の持つ闇というのは恐ろしいですね……



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