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失われた、唄  作者: 美桜
2/9

pp:ピアニッシモ


 連続投稿です。

 出来るとこまでやりますよ!!



……いつだったか、こんな話を聞いたことがある。

どこかの村で、同じような事件が起こっていたこと。

 

いつだったか、新聞で見た。

犯行は普通の手口であるはずなのに、なのに犯人は痕跡を残さず、仏の身元も、誰が通報したかもわからない……

そんな事件がいつだったか……あった。確かに。


いつだったか、どこの村か……

そうだ……11年前……。

……村の名前は、


――ムラノ、ナマエ、ハ……




「……ぃ、さくらぎ、桜木ぃっ!!!」


「はいぃっっ!!?」


夢から覚めた桜木は大声でそういい、廊下を歩く婦警達からクスクスと、笑いが漏れた。

そうか、今は署に戻って先輩が上に報告しているうちに廊下のベンチで待ってろって言われて……寝ちゃったのか。


「先輩、終わりましたぁ?」


ん~っ! と言って手を上に伸ばす桜木に、軽く溜め息をついて小西が言う。


「もう終わった。お前が熟睡しているうちに、な……

 しかも、お前が寝てっから、俺は帰れねぇし。

 ずっと待ってたってのに、てめぇは……」

 

ヤバい……こめかみに、青筋が……

 

「……あ、はは……俺、疲れてる先輩のためにコーヒー買ってきますねっ」


「……で、済むと思ってんのか、バカが!」

 

「ひょえ~!!」


咄嗟に手を頭の方にやった桜木を呆れたように見つめ、メタルフレームの眼鏡を外し眉間をほぐしてから小西は言った。


「……と、いつもなら、まぁなるところだが、とりあえず報告だ。

 上司のお偉いさん達は、”捜査するな。絶対に。”だとよ」


「へぇ~……って、んなっ! どうしてですか! なんでか、理由を……」


言い終わらないうちに、先輩からのチョップが俺の頭に綺麗に極まった。


「~っっ!! ……痛ってぇ」


「黙れ! まだ途中だろが! 人の話は最後まで聞くのが常識だろ!

 確かに俺もまだ納得しちゃいねぇ。だから、昔の資料片っ端から調べてきた」

 

「……先輩」

 

「……お前が、気持ち良く寝てる間に、な……」


あれ? 

スカ●ターを着けてないのに、先輩の攻撃力(?)が上がっていくのが見える。


「あは、はは……先輩も疲れてるし、明日にしましょう……か」


黒い空気をまとった先輩を置いて、明後日の方向へは、流石に逝け(……)なかった。



  *  *  *



「……っ……あぁ~死ぬ~」


「そうだー、死ぬ気でやれ~。頑張れ桜木。お前なら出来るぞ、桜木~」


「思ってもないくせに……」


先輩の心にもない応援を受けながらやる作業は、夜が明けても尚終わらなかった。




 ……( ´Д`)=3 フゥ



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