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糞げー
最近、学校で流行っているものがあるんですが。
それは、さしペンというものである。まぁ、簡単なルールでさしでペンをはじき、机から落としたほうが勝ち。というもの。
しかし、はっきり言ってこの遊びには問題がある。それは、さしの強さが全部違うというところである。大きさが大きいほど、重さが重いほど有利というものだから、だいたい同じ人が勝っちゃうんで、僕みたいなさしじゃ勝てません。
なので、さしを買いに行こうと近くにある文房具屋に行ってみることにしたのですが、大きいさしは売っていませんでした。僕は愕然としました…。何故なら、今日学校を帰るときに友達の慎ちゃんに「今日のうちにはでかいさし買って来んで-」なんて言っちゃてるんだよ。
しかし、どうしたものか。
……。そうだ、近所にさしペン評論家の田中則保氏がいたな。という事は、評論家というだけあってすごいさしを持っていると思う。
田中氏は僕の事を家に上げてくれた。さしペンやってるんですぅー。って言うと、迷わずあげてくれたのでよかったな。
だが、親によく知らない人家には入っちゃいけない。と言われていたような、気がする。
まぁ、いーや、そう思い田中氏の持論を右から左へ受け流しつつ、相槌を打って聞いていて、最後にこのことを言ってみた。
「強いさしありますか?」
その問いに氏はあるよ。と言って、かなり大きいさしを一つくれた。
その二日後。30㎝以上のさしの使用禁止。(貰ったさしは40㎝)
さらに、数日たつとブームも終わってしまった。
しかし、第一次のブームは過ぎ去っただけで、第二次、第三次とブームは半年置きくらいで起こっていくのだが、氏に貰ったさしはいつまでも使うことはなかったですわ。