入る時
「起きろー!朝じゃぞ!遅れるぞ!」
なに?あさ?……なんでいるのぉ?ねむいよ〜………
ねむ……ね………
ユサユサと揺すられる……
「いや、二度寝すんな!起きろ!」
パシパシ叩かれる……
なんでだろうか?なにかあったか?
そう思い顔を向ける……
相変わらずだ…さっきから声をかけているのは俺の兄、梅宮 煌樹である、昔は虚弱体質だったんだぞ!とは本人の主張……
まあ……俺も双子だしそうゆう家系なんだろうな
「ゲームの開始が後2時間後だからな!どうせ朔は寝てるじゃろ、と……ほらご飯も作ってやったからチャチャッと顔洗って飯食えな!」
そう言うと、俺を引っ張り出す……
やっぱ虚弱体質だったの嘘じゃね?少なくても俺引っ張れてるし……引きずられるのは嫌だし歩くか……
少し目覚めてきた……ゲーム、そうゲームをやるんだ形式はフルダイブ式VR【ノア】を使う…
そういえばゲームの名前聞いてないかも……
時間加速はあるだろうか?あったとしたらどれくらいだろうか?
外からの持ち込み率は?中からの持ち出し率は?
「何かいろいろ考え込んでるなぁ、ほら顔洗え〜」
顔を洗う……温い、世間はもうすぐ夏休みに入る時期だからだな
だからこそこの時期にゲームを販売したのだろう
「よし、顔洗ったな〜ちゃんとご飯食べろよ〜」
嗚呼、そうか家が別だから今から帰るのか……
ご飯……久し振りに兄さんが作ったご飯食べる気がする……
いや、少し質問が……いいか、調べれば……
「起こしてくれてありがとぉ、ご飯も……」
「ん?いや、いいぞ!インするの忘れるなよ!それじゃ」
走ってってる……運動好きだもんなぁ
時間は……5時か、だとすると7時に開始なんだな
ご飯は…お、パンケーキだ!兄さんのパンケーキ美味いんだよね〜〜
メモも付いてる、伝え忘れた事……まあこれ見つつ情報見るか……はぁ最近の情報器具は便利だなぁ、全てARでどうとでもなるのだから
そういや、これも【バチティ社】の製品だったか
【バチティ社】……【ノア】も作ったのはそうだったな
何だったかゲーム内でも一部連結出来るとか……
……仕事関連のメールだけでも連結しておくか
それでやるゲームは……【ドリーム・エチュード】
つまり、夢の即興劇か……そりゃそうか、ボスが中身入りだもんなそれに夢……VRだし
あれ?これも【バチティ社】開発なのか……だからこんなに有名なのか
ジャンルはVRMMORPG…これは聞いた通りだ
エロ要素グロ要素含む……
へぇ!ステータスが見えないのか、スキルは……専用のスキルを取得しないと見れない……?普段見えるのは称号と名前、種族名だけ……
これは、凄いな、存在はしているがそれがどうなってるのか分からないのか
うん、探究心が擽られるものだね
ゲーム内4日でリアル1時間ね……
最長ログイン時間は6時間、6時間入ったなら2~3時間は休め…ね
1日でも有るのか、1日だと15時間……まあ妥当か
キャラメイクで選べる物は一部の名前とベースの姿だけ?……いや、初期スキルが選べるのか、だとしたら初期スキルだけでどうこうするのが最初の楽しさか
種族は……質問に答えて行って本人の性質、やりたい事、素質によって良さそうなのがランダムに抽選されるのか……
世界は……ワールドシュミレーターにより作られている、運営等の手が加わってない世界……
思いっ切り奇形でも人の形してなくても動かせるのか
ふーん、とある店のNPC又はその専用のスキルを持っているNPC、魔道具、そのスキルを取得……ックソ!情報がすくねぇ!
後ゲーム内ボスをやるため最初の一週間は集合して何やかんやする…と
PVが有るのか、まあ見ないでいいか?……いや流しつつコメント見るか……
さてさて、“多分、PVに出てる種族は出るんだよね?”、“人間、獣人、龍人(竜人?)、エルフ、ドワーフ……基本的なファンタジーに出る種族は居そう?”……“武器種も沢山あるなぁ”、“普通に綺麗じゃね!?リアルみたいじゃん!”
うん、まあ、楽しそうだし良いか
見てたらかなり時間が経ってたな、食洗機にお皿入れて、回して………うん!これくらいなら出来るな!………洗剤、入れてなくね?……………いや!もう回したのは回した!もう無理!これでよし!
おお、これが【ノア】か、何か実物をまじまじと見るのは初めてな気がする……
何かロボットモノみたい、コックピット……
いや、横になるから違うのか、えっ〜と起動は……これか
『起動、始めまして、個人認証の為の確認に入ります……貴方は個人名“梅宮 朔”様で間違いないですか?』
「はい」
『認証、肉体データの作成に入ります、少しの間、動かないで下さい』
レーザーみたいなのが出てるな……これで身体のラインとかを把握するのか、なんか少し恥ずかしいな
太っては無いと思うけれど……いや少し痩せすぎと言われるから太っては無いな
『完了、ようこそ、個人名“梅宮 朔”様【ノア】は貴方をお待ちしておりました……脳波判定、【ドリーム・エチュード】を使用でお間違いないでしょうか?』
脳波、なら喋らなくても良いか…はい
会話は面倒だ、喋らずとも意思が伝わるならこれでいい、勘違いされても俺には関係ないし
『了解、【ドリーム・エチュード】開始します、しばらくお待ち下さい』
そう言われると、だんだん眠くなっていく……
夢を見るように、人が眠るように、世界に入る
ああ、眠い、眠い………だがこの場所で【ノア】を起動しているならば寝る事は叶わない……【ノア】の判断で落ちることもあるけれども
今、梅宮 朔と呼ばれた子が寝ることは無いだろう
さあ、行ってらっしゃい、良い世界を
夢のような世界で紡がれる即興劇を楽しんで




