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寮に帰ってくるとホッとした。お父様怖い。でも格好いい。好き。
アルお兄様はあれから過保護になった。あんまり鬱陶しかったのか、お父様が何かお話ししていた。お兄様は悄気ていた。
学院に戻るとセーラとクリス様が心配してくれてたので、素直にごめんなさいしといたら、「フィーネ様のせいではありませんよ」とクリス様が言う。声音が冷たい。
「グリンディア侯爵家も流石に庇えなかったようですし、降爵もあり得ます。自分よりも位の高い女性を殺そうとしたのですから」
「その辺りはお父様が何かやったらしく……」
もしかしたら死んでるかもしれない、エメルダ。貴族ってそういうとこあるから……。そしてその上で爵位も下がると思う。お父様はめちゃめちゃに怒ってたから。
「おかげでわたくしを笑う人がいなくなり、遠巻きにする方が大勢になりましたわね」
友達ができない気しかない。けど、遠巻きにするってことは何かしら言ってたのかなって思うとなんだかなぁ。それとご友人にはちょっとなりたくないかな。
なんだか少し悩んでいると、クリス様がクスクスと笑っていた。そんな顔も美しい。
「意外とへこたれていない様子で安心しました」
「このくらいでへこたれていては、今頃わたくし自害していましてよ。だって、我が家の家庭教師ってば授業のたびにわたくしと上の姉兄を比べるのですもの!」
おほほ、と笑いながらそのことを話していると肩を叩かれて振り返る。
「その話、詳しく聞きたいな。フィン」
「ぴきゃ」
喉から変な声が出た。
だって振り返ると、ガンギマリスマイルのヒュバードお兄様がいたから。あんまり怖いから震えてしまった。
「おかしいと思ってたんだ。あんなに俺たちにべったりだった可愛い妹がいきなりよそよそしくなって。犯人の名前は言えるね?」
優しく問いかけられたがこれどうしたらいいかわかんない。もうすでにお父様には白状している。エメルダの件で言わないとアルヴィンお兄様がどうなるかわからなかったし、お母様も大概おこだった。
「ヒュバード」
「ロザリア」
「その件であればお父様が楽しそうに動いていてよ。邪魔してはいけないわ」
「父上が……なるほど、じゃあもう大丈夫か。怖がらせたみたいでごめんね、フィン」
「よ、よろしくってよ」
なんかわかんないけど、これ私愛されてんじゃん。えっ、何がどうなっていたの?私が劣等感煽られて卑屈になっていたとかいうそういうオチ?
「セーラ様、もしやホーンス様が言ってた泣いちゃうって本気のやつでしたの?」
「本気のやつですわ」
こそこそと話していると、ローズお姉様とヒュバードお兄様が同じように首を傾げていた。左右対称に角度が一緒なところが双子感強くって可愛い。今日もお姉様が尊い。




