前へ目次 次へ 44/62 第44話 残る疑問 「な、何を急に。過去も未来も無い?俺はこの世界に来るまでは、大学生で……」 信じられない、と俺は話を遮った。 「なら、大学生の事を、思い出せますか?」 思い出せない、大学生という事しか。何年生かも、大学の名前も。 ……つまり、大学生だという記憶は作られたものという事か? ……禁書の『消滅の覚悟を持ちて』とは、こういう事だったのか? 世界の理は、そんな事を俺に伝えてどうするつもりなんだ? ……様々な疑問が残った。