7話 最弱の三人 ⑦
「ちょっとみんな落ち着いて!!」
冷静を取り戻したカガミはみんなを落ち着かせた。
「フゥー、俺は落ち着いたぞ!」
「私も落ち着いたわ。でもこの力なら一気に行けると思う。行くわよ!!」
「火魔法・ファイア・全方位」
タマミは半径200メートルにいるスライムを一気に焼き尽くした。
「な、なんだ!!こんな魔法見た事ないぞ!!」
「えっ!なんでこんな魔法を放てるのにこんな所にいるの?」
「それは私のセリフよ!みんななんでこんな力を持っているのにこんな所にいるのよ?」
「???」
「???」
みんなの頭の上にハテナが浮かび上がる。
周りにスライムがいなくなり、みんな冷静になり話し合い始めた。
「僕の特別な力はみんなの魔力を10倍にするって事?」
まずカガミが話し始めた。
「そうみたいだな、テイマーは獣の力を10倍にするんだろう?その力が俺達に働いたって事だろう」
「えぇーー、私達は獣扱いなのー、まぁ別に気にしないけどね、えへへ」
タマミは優しく微笑みを浮かべている。
「次にレイドさんですけど、レイドさんの特別な力は魔力範囲を10倍にするみたいですね」
「俺はガードスキルとアイテム収納くらいしか使えないから魔力範囲が広がるのは実感できないんだけどな。なんか変な感じだぜ」
「最後にタマミさんの特別な力はみんなに無限の魔力を供給するみたいですね」
「私は自分の事を魔力を使いきれないくらい弱い人だと思っていました」
「もしかしたらタマミが1番ヤバい力を持っているのかもしれないな。ハッハッハッ」
「おふたり共、凄い力ですよ。私達三人合わせて一人前みたいな感じですね」
「一人前どころか最強の力だと思うよ。どうかこれからもよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくだぜ」
「よろしくお願いします」
「じゃあさ、3人で誓いの言葉を交わそうぜ」
「いにしえの武将がやった、生まれし時は違えどもっていうやつ?」
「そうそう、それそれ」
「じゃあ僕から」
「僕はテイマーの王、サウザンドビーストになる!!」
「俺は騎士の王、剣聖大帝になる!!」
「私は魔法使いの王、第六天魔法王になります!!」
「「「我ら生まれし時は違えども、病める時も健やかなる時も共に力を合わせて戦い抜く事を誓います」」」
(なんか結婚の誓いも混じってないか?)
誰かが心の中で叫んでいた。