43話 王国騎士団武闘大会 ②
ワタシの名前はサクヤ。これから王国騎士団武闘大会の予選が始まろうとしている。
昨夜は75点の溶岩真珠の威力を試してみた。
わずかに魔力を込めただけでも燃え盛る炎は大きなうねりとなる威力があるのに自分自身が1番驚いた。
100点の溶岩真珠はどの程度の威力になるのかワクワクしている反面、恐怖も感じている。
自分でも扱いきれない力かもしれないと思ってしまっている自分が情けない。
そんな事を考えながら予選が始まるのを待っていたら、ようやく現れた王国騎士団の1番隊隊長にして総隊長の三剣聖の1人、体の剣聖ヤマツチ。その身体は2メートルを超える大きな身体。そしてその身体より大きな大剣を背中に背負っている。
「これから王国騎士団武闘大会の予選を始める。皆、正々堂々と悔いの残らないように戦いたまえ」
総隊長ヤマツチからの開会宣言が行われ、大会に参加しないそれぞれの部隊の部下達は大きな歓声を上げる。予選に参加する者達を気を引き締めてそれぞれの思いを胸に秘めて予選会場に向かっていった。
ワタシの一戦目の相手は1番隊の副隊長だ。隊長以外では1番強い相手だ。マッチング次第では隊長にもなれる器の持ち主だ。ワタシの運というのはないものだな。
総隊長の二つ名、剛剣のヤマツチ。その剛剣はただひたすらに自分自身を強化して振るう剣。シンプルだけど最強。副隊長はそんな剣に憧れてそれを模倣するだけあってシンプルに強い。
だが、よく考えみたら新しい溶岩真珠の実力を見る相手としては1番いい相手かもしれない。
「これから第5グループの予選を始めます。お互いに礼。それでは始め!!」
副隊長は掛け声とともに剣を上段に構え、一瞬にして距離を詰めて斬りかかる。
ブンッ
しかしその剣は空を斬る。ワタシは剣を合わせる事もしないで回避する。剛剣と剣を合わせる事は武器破壊にも繋がるからだ。防御も難しい相手では回避するしかない。
戦いを長引かせる事はその後の戦いにも影響を残すし、ワタシは一気に戦いを終わらせる事にする。
「桜花剣」
魔力を通した刀身は桜色に光り輝き、熱を帯びていく。
いや、桜色を通り越して赤く光り輝き始める。
「これほどまでの威力になるのか・・・桜花剣・桜星」
サクヤの剣は五芒星、桜の形に副隊長を斬り伏せた。
「そこまで!!」
副隊長は倒れ込み意識を失っていた。
新しい溶岩真珠の威力をまじまじと感じ、サクヤの一戦目はあっという間に終わりを見せた。




