28話 最弱の錬金術師 ⑨
ギルドに戻った僕達は受付に来ていた。
「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか?」
「鉱山の担当者の方お願いします!低階層で毒草を見つけました。おそらく低階層に毒のスキルか魔法を使えるスケルトンがいると思われます。こちらが採取した毒草になります」
カガミはアイテム収納から上級の毒草を取り出した。
「ちょっと今担当者は手が離せない状況でして・・・っていうかエッーー!!なんで上級の毒草採取出来てるのッーー!?」
受付のお姉さんの声で辺りが騒がしくなってきた。
そしてそこに1人のギルド職員が現れた。
「あら、あんた達奇遇ね!なんか騒がしいけどまた何かやらかしたの?」
そこに現れたのは王都ギルドの元受付嬢をしていたミズキだった。
「ミズキさん、この人達が低階層の鉱山で上級の毒草を採取して来ましてですね・・・」
「低階層での毒草ねぇ・・・今鉱山担当者は第3王子の件で忙しくて手が回らないし、私が調査して来ようか?」
「でもミズキさんの調査の方は・・・」
「調査するのが1つ2つ増えても私の方は大丈夫よ。第3王子に何かあったら大変だから、あんた達私を案内してちょうだい!」
僕達を強引に連れて行こうとしたミズキをレイドが止めにかかる。
「ちょっ待ってよ!俺達はフリーの冒険者だぞ。ギルドへの報告だって本来なら不必要だけど、ヤバいと思ったから報告しただけだ。また行って毒を扱えるスケルトンになんか会いたくなんかないし、ましてや第3王子なんか見たくもないぜ」
少し困った顔を見せるミズキ。
「その事に関しては悪いようにはしないし、私が守ってあげる。だからお願い!!」
「レイドさん、そんなに困らせるような事はしないでください。僕達で良かったら案内します」
ミズキはホッとした表情を見せた。
「ありがとう。じゃあ早速で悪いんだけど、急いで行くよ!」
こうして僕達はミズキと共に鉱山に向かっていった。
〜〜〜
鉱山に着いた僕達の目の前には毒で苦しみのたうち回る王国騎士団達の光景が繰り広げられていた。
「お前達大丈夫か!?」
「低階層で毒のスケルトンにやられた・・・そして第3王子はそいつに・・・・・」
王国騎士団員は意識を失った。
それと同時に指示を出すミズキ。
「とりあえずここにいる王国騎士団達をギルドに運ぶぞ」
「「「「わかりました」」」」
僕達は騎士団の人達を背負いギルドに再び戻る事になった。




