23話 最弱の錬金術師 ④
道具屋に着くと薬草を採取してた人は道具屋の奥に行くみたいだった。そして道具屋の主人が僕達3人に話かけてきた。
「いらっしゃいませ。君達見ない顔だね。格好を見たところ、まだ低ランクってところかい?」
「はい。それで薬草の買取はこちらでとお聞きしたので伺いました」
「あいつ以外に薬草の買取なんて久しぶりだな。じゃあさっそく薬草と冒険者カードを出してくれ」
僕達は劣悪な薬草と普通の薬草、中級薬草を取り出して木の冒険者カードを出した。
「ハッハッハッ!低ランクだとは思ったがまさか木の冒険者カードとはな!!ハッハッハッ!!」
その笑い声にちょっとレイドがムッとした表情を見せた。
「最低ランクが生意気だな。それに劣悪な薬草の持ち込みなんて・・・ウチは劣悪な薬草の買取はしてないんだ!買取は普通と中級のみになる。それがイヤなら帰るんだな」
さらにレイドの表情が険しくなる。
それを見たカガミは早く買取を終わらせようと手続きをする。
そうしていると奥から声が聞こえてきた。
「納品終わりました。確認お願いします」
「今行く。先にあっちの方を片付けてくるからお前達は少し待ってろ」
道具屋の主人は奥の方に引っ込んでいった。
姿が見えなくなるとレイドが口を開いた。
「木の冒険者カード見たとたん、態度を変えやがって気分悪いな」
「まあまあ、レイドさん落ち着いて」
そんなやり取りをしていると奥から2人が出てきた。
「ムーア、今日の納品は普通の薬草30、中級薬草10だから買取金額は8000リンだな」
「買取していただきありがとうございます」
そのやり取りを聞いたレイドが言葉を荒げる。
「おい!ちょっと待てよ!!そいつの採取した薬草は中級薬草と上級薬草だったぞ!!詐欺してんじゃねぇのか」
「なんだぁ!!そんな風に言うならお前達の買取はやらん!!帰れっ!!!」
「ムーア、お前はこの買取金額で文句はないよな?薬草をポーションにする事が出来る数少ない上級魔法使い、錬金術師の俺がいないとお前はこの町では暮らしていけねぇからな!」
「オラは文句はないだぁ」
そう言ってムーアは木の冒険者カードを取り出した。
「オメエだぢはオラみてぇなのに構わない方がいい」
ムーアは急ぐようにして帰っていった。
僕達3人も追い返されるようにして帰る事になった。
「彼も木の冒険者カードだったね。名前もわかったし、ギルドに戻って彼の情報をそれとなく聞いてこようよ!彼なら僕達の仲間になるかもしれない」




