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20話 最弱の錬金術師

カガミ達の出て行った応接室にて


「ミズキさん、それで彼らの調査はどうでした?」


「そうですね。気になるところは3つありました」


「3つですか・・・それはどういった事ですか?」


「まずは1つ目、ツチノコノコを追いかける時にカガミは探知魔法を常時発動していました。探知魔法の常時発動なんてやり方をするのはSランクよりも上のS Sクラスの人がやるやり方です」


「ほう、それは気になりますね」


「2つ目、その探知魔法は普通の探知魔法よりも広範囲を探知するようにやっていました。その範囲は普通の探知魔法の10倍にもなります」


「いくら基礎魔法とはいえ、常時魔法しながら範囲拡大までやるなんてギルドマスターや国王様クラスの魔力がなければ出来ない事ですよ!!」

調査部部長にして技の剣聖と呼ばれるミカヅチでも驚きを隠せずにいた。


「3つ目、カガミはツチノコノコが怪我をした際、常時ヒールをかけて治しました。こうやってみるとカガミにすごい実力があるように見えますが、魔王スライムの時はファイアでじっくりコトコト倒したと言っていました。調査の結果、カガミは基礎魔法しか使えません。ファイアを使えるのはタマミになります。レイドの実力はまだわかりませんが、これだけの実力があるにもかかわらず、なぜ彼らは今までスライムしか倒せなかったのでしょうか?」


「・・・」

少し沈黙するミカヅチ。


「すぐに終わると思っていましたが、まだまだ彼らの調査が必要ですね。これからも彼らの調査をお願いします」


「わかりました」



〜〜〜

ギルドを出たカガミ達は今後について話し合いをしていた。


「妹のためにお前達まで巻き込んでしまったな。おかげで妹の将来の事で心配する事はなくなった。礼を言う、ありがとう」


「いえいえ、どういたしまして。それより今後はいったいどうしますか?今の僕達だとスライム退治以上の事は出来ると思いますが」


「そうですね・・・・・どうしましょうか?」

しばらく考えたが何も考えがまとまらないタマミはカガミとレイドに丸投げする。


「妹の事もあったから王都を離れる事はなかったが、冒険者としての今後も考えるなら一度鉱山の町に行ってみないか?」


「鉱山の町ですか・・・あそこは魔力みなぎる鉱石、【魔鉱石】が取れるんですよね。」


「あぁそうだ。あそこの鉱山は魔鉱石の採取の他にスケルトンも出るから冒険者として実力をつけるにはいい場所なんだ」


「鉱石って薬草と一緒で劣悪な鉱石、普通の鉱石、中級鉱石、上級鉱石となっているんだよね。そして魔力の流出がない最上級は虹色鉱石とも呼ばれているんだよね」


「魔鉱石って綺麗だからね!なんか楽しみ!ワクワクするね」


「じゃあ明日の朝、さっそく鉱山の町に出発だね」


「「「オッーー!!」」」

こうして3人は鉱石の町に向かう事になった。




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