17話 ツチノコノコ ③
「カガミ、今度は常時探知魔法でツチノコノコをしっかりと追跡して逃さないようにしないとな」
「わかりました、レイドさん。じゃあさっそくいきます」
「探知魔法・サーチアイ」
カガミはレイドの特別な力のおかげで半径500メートルに風の魔力を張り巡らせてツチノコノコを探知した。
「あっ!!!」
一瞬にしてツチノコノコは100メートル先まで移動していた。
「ツチノコノコってスゲーな!」
レイドは驚いていたが、同じようにツチノコノコはまとわりつく風の魔力に驚き隠せずにいた。
その隙を逃さないように3人はツチノコノコを追いかけ始めたが、ツチノコノコは瞬時に冷静さを取り戻し再び瞬間移動するかのごとく100メートル先まで移動していた。
「鬼ごっこは負けないですよーーー!!」
タマミはツチノコノコを逃さないように必死に追いかける。
「こいつはヤベーかも・・・」
レイドも必死に追いかける。
「2人と同じように追いかけても逃げられるかもしれないな・・・ツチノコノコが次にどう動くのか見極めながら追いかけないといけないな」
カガミは冷静に追いかける。
〜〜〜
3人はひたすら追いかけて追いかけて、森の奥の奥にある洞窟の目の前まで追い詰めていた。
そして、いつまでたっても3人を振り切れないツチノコノコは疲れを見せ始め、瞬間移動したと思ったら木にぶつかり血を流して倒れてしまった。
「ハアハアハア、ようやく追い詰めたぞ」
「鬼ごっこもここまでです」
「きちんと捕まえるまでは気を緩めずにいきましょう」
気を引き締めて3人はツチノコノコを捕らえようとした瞬間、洞窟から小さな小さな4匹のツチノコノコが出てきた。