11話 受付嬢ミズキ
私の名前はミズキ、王都ギルドでDランクとEランクの下級ランクの受付嬢をしている。
「エリートしか入れない王都ギルドでも、いつも相手をするのは低ランクのクソ野郎共。やる気なんて出ないよな。早く憧れの三剣聖の『技のミカヅチ』様のいる調査部に行きたいわ」
「今日もそろそろ仕事終わる時間だなーー」
ミズキはやる事もなくぼっーとしていた時だった。
「はぁーー」
受付嬢ミズキは大きくため息をついた。
扉を開けて入ってきたのはEランクの3人だったからだ。
「今日はどういったご用件でしょうか?」
「パーティーの申請と魔石の精算お願いします」
カガミは受付嬢のミズキに丁寧な口調で言い出した。
「あんたらがパーティーね。まあ同じEランク同士仲良くやればいいんじゃない。パーティーの申請ならまず冒険者カード出してね」
カガミ達3人は木で出来た冒険者カードを取り出した。
「ぷっ!いつ見てもあんたらの冒険者カードは笑えるわ。3人でのパーティー登録でよろしいですか?」
「はい」
まず初めに冒険者は木で出来た冒険者カードをもらう。早い人だと1ヶ月でDランクに上がり鉄の冒険者カードをお祝いとしてギルドからもらう。
最弱の三人はEランクから上がれないため木の冒険者カードで日々過ごしている。
「パーティー名はお決まりですか?」
「ヤバい、まだ決めてなかった。どうしよう」
うっかりしていたカガミは慌て始めた。
「パーティー名なんてなんでもいいよ。目くそ鼻くそでいいんじゃね?」
「レイドっち、ちょっとそれはあんまりですよ」
レイドはふざけた事を抜かし始めたので、タマミが止めに入った。
「パーティー名は目くそ鼻くそですね。かしこまりました」
受付嬢ミズキはテキトーに対応しようとしていた。
「ま、待って、待って!」
カガミが慌てふためいている。
「冗談に決まってるじゃん。パーティー名まだ決めてないなら、先に魔石の精算しますから魔石出してくださいね」
「レイドさん、魔石の提出お願いします」
「おう、今日はちょっと量が多いから大変だよ」
そう言ってレイドはアイテム収納袋から千を超えるスライムの魔石を取り出した。
「はあぁ〜!!何この量?ありえないんだけど!!」
ミズキは怒りを露わにしている。
「ごめんなさい。最後にこの魔石お願いします」
カガミは謝りつつ、魔王スライムから取れた魔王石を取り出した。
「えっ、えっーーーーーー!!」
ミズキはギルド中に響き渡る声で叫んだ。