表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
かごめの唄  作者: 水桜 沙夜華
5/6

かくれんぼと言い伝え


「……きみのお友達、もうみんな見つかってしまったみたいだね」



その視線を追ってみると、確かに拝殿にある賽銭箱の前の小さな階段に、一緒に隠れたはずの友達が座って、つまんなそうに僕を探している千里ちゃんを目で追っていた。


当の千里ちゃんは、木の上にいる僕に気づくことなく辺りを探している。



「のぞみちゃあん!!どこー!?返事してー!!」



何故か半分泣きながら、僕を探すその姿に違和感を感じて首をかしげた。


たかがかくれんぼなのに、どうしてそこまで必死になっているのか……。



「あの子……分かってるみたいね」


「なにが?」



一緒に千里ちゃんを見下ろしていた少女は、「ふふっ」と笑った。



「ここの神社の話、きみも知っているでしょう?」


「……かごめをやっちゃだめっていう?」


「そう。それだよ」



僕は訳がわからず再び首をかしげた。


かごめをやっちゃいけないっていうのと、今僕らがしているかくれんぼとどう関係があるのか。



「きみは……というより、あそこにいる殆どの子はそれしか聞いていないみたいね。あの子だけ全て知っている」


「どういう意味?さっきから何言ってるの?」



相変わらず僕を探して駆け回る千里ちゃんから視線を外した彼女は、まるで何かを企んでいるかのように微笑んだ。



「この神社の言い伝えよ」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ