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俺は 美少女の愛に なぜか気付かない  作者: TKO
第一章    日常
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第四話  休みが欲しい

ほのぼのって良いよね。

    早朝。突然レインは、叫んだ。


「休みが欲しいよぉぉぉぉぉおおおぁああああっ!!!!」


「うるさいっ」


    叩かれた。痛い。


「男だろ?泣き言を言うな。」


「でも・・・こう毎日、稽古ばかりでは気が滅入りますよ・・・」



    一日くらいフリーな日があったっていいじゃないか!

    ・・・と、十分ほど力説する。 


「・・・そうだな。たまには息抜き、というのも必要かもな。」


    さすが母さん。話が分かる。


「・・・・・・・では明日、一日自由に過ごしていいぞ。」


「え!?やった!ありがとう母さん!」

 

    そう言って、ライナに抱きつく。


「抱きつく」・・・これは俺が最近、習得した技だ。


この行為が何を表すかは分からない。

ライナが俺にしてくることを真似しただけだ。

ただ、これをすると、ライナはすごく喜ぶのだ。


晩御飯がちょっと豪華になったり、稽古が優しくなったりする。


なので、俺はちょいちょいこの技を使うようにしている。



「お、おぅ・・・?そうか、嬉しいか・・・よしよし・・・?」



ライナは、少し顔を赤くしながら、俺を撫でる。


(まさかレインが、抱きついてくるようになるとはな・・・。

 やっと私の愛が届いたか・・・っ!)


そうでは無いのだが、まあこの際どうでもいいだろう。



「休みか・・・何しようかな・・・」


    夢が膨らむ。


街に出て、店を見て回る・・・とか良いな。


武器屋で色々な剣を見るのも良いし、防具屋で格好いい鎧を探すのも・・・


考えただけで楽しくなってくる。


でも、現実は甘くない。


「い、いいかレイン!浮かれるのはまだ早いぞ!」


「・・・え?」


「明日が休みな分、今日の特訓は2倍だっ!!!」


            

           

            そ ん な 馬 鹿 な




「うぇ・・・あえぇあぁ・・・あえあ。」


    やっと終わった。死ぬかと思った。


    全身が痛い。比喩抜きで全部痛い。


「はぁ、はぁ・・・よし、晩御飯にするか・・・」


    ライナも、かなり疲れた様子。


    ・・・だがこれでっ!


「あ、明日は・・・じ、自由・・・だ・・・」


    明日、全身筋肉痛で動けない状態にならなかったら、の話だが。


「な・・・何しようかな・・・うぇへへ。げほっ!」


    かなりキテル。


「ほら、レイン。そんな気持ちの悪い顔してないで、食べるぞ。」



    食事は、疲れのあまり、喉を通らなかった


    そして、その日の夜は、死んだように眠りについた。




                翌 朝


    目が覚めた。・・・はぁ、今日もまた素振り・・・はっ!?


    違う、今日は休み・・・!素振りなんて無いんだ!


    試しに、体を動かしてみる。


「よし、問題なく動く!」


    若い体に感謝だ。


「さて・・・」

    

    このまま惰眠を貪ってもいいのだが

    貴重な休みだ。無駄には出来ない。

    だから、もう一時間だけ寝たら、起きよう・・・。




「・・・ぃ。・・・きろ。レイン!」


「んぅ・・・?」


    ライナに起こされた。


「朝ご飯だぞ。起きろ。」


「はぁい・・・」


   途中半端に寝たから、むしろ眠い・・・



俺は、朝ご飯を済ませると、出かける支度をした。



よし、街に行くぞ!


「行ってきます、母さん。」



「・・・レインが居なかったら、私は何をすればいいんだ・・・」




    ・・・ライナが寂しそうにしていたが、俺は構わず家を出た。





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